Miho Uranaka
[東京 29日 ロイター] - パナソニック ホールディングス傘下のパナソニックコネクトは29日、サプライチェーン(供給網)を最適化するソフトウエアを手掛ける米子会社ブルーヨンダー(BY)が同業の米ワンネットワーク(テキサス州)を買収すると発表した。買収額は8億3900万ドル(約1270億円)。
ワンネットは2002年に創業。提供するプラットフォームでは、参加企業が需要・供給、売買、物流や在庫といったデータをリアルタイムで共有できる。顧客企業の取引先などを含めると15万社がネットに参加している。過去3年間の平均売上高は年率約16%成長している。
コネクトの樋口泰行最高経営責任者(CEO)は会見で、BYのシステムを導入する3000社以上の企業に対してもワンネットのプラットフォームを提供することで、ネットワークへの「参加企業数は指数関数的に増え、供給網で可視化できる部分も大きく広がる」と説明。今回の買収について「今までの投資とは異なる圧倒的なゲームチェンジャーとなる」と述べた。
パナソニックコネクトは20―21年にかけてBYを総額約79億ドル(当時換算レート約8600億円)で買収した。BYは昨年物流システム開発の英ドドルを買収するなどし、(23年度からの)3年間で2億ドルを戦略投資に充てるとしていた。
今回の買収資金についてはコネクトでキャッシュフローが創出できているとし、「我々の中で資金をしっかり回していく」(コネクト幹部)という。必要な審査を経て、24年度第2四半期(7―9月)をめどに買収を完了する予定。
争奪戦の構図となっていた福利厚生代行のベネフィット・ワンをめぐるTOB(株式公開買い付け)の帰趨がはっきりしてきた。
カフェ「ドトール」の業績が急回復している。ドトール・日レスホールディングスの2024年2月期第3四半期決算で、ドトールの部門利益が30億1400万円となり、前年同期の3.56倍に達した。