## MovableTypeを巡る買収事例

###EBO(Employee BuyOut)で独立

MovableTypeは、2001年米国創業のシックス・アパート社が開発しました。同社はブログとコミュニティ関連の技術を求めてM&Aを繰り返しますが、前述のとおりMovableTypeがWordPressにシェアを奪われ、MovableTypeを所有する企業は買収されることになります。

しかしその後、EBOによりシックス・アパート社は買収元のインフォコムから独立しました。

○シックス・アパートの主なM&A

概要
2005年日記を用いた仮想コミュニティLiveJournalの親会社であるDanga Interactiveを買収
2006年モバイルブログ技術を手がけるSplashBlogを買収
2006年コミュニティ機能を備えたフィードリーダーのRojoを買収
2010年広告ネットワークのVideoEggがSix Apartを買収、新会社SAY Mediaを立ち上げ
2011年インフォコムがシックス・アパート日本法人を買収、100%子会社化。
MovableTypeは日本法人であるシックス・アパート株式会社が取得
2016年EBO(Employee BuyOut)により、シックス・アパート株式会社がインフォコム
から独立

EBOとはEmployee BuyOutの略で、「従業員買収」のことです。シックス・アパート社の事例では経営陣と従業員によって設立したシックス・アパート・ホールディングス社がシックス・アパートの全株式を取得しました。これにより社員が株主になったのです。

補足ですが、従業員を含まない、経営陣のみによる買収を、MBO(Management BuyOut)といいます。

###大胆な働き方改革を実現

EBOでの独立後、シックス・アパート社は働き方改革を実施しました。リモートワークを推奨し、会議もオンラインで行うようにしているそうです。この大胆な改革ができたのは、EBOで社員が株主になったからだと筆者は考えます。

自分たちの業務効率を上げることが自分たちの給与アップにつながりますし、自分たちが決定権を持っていますので合理的な意思決定ができるのではないでしょうか。

EBOにより経営をスリム化し意思決定を迅速化したシックス・アパート社は、現在MovableType関連の機能強化や海外展開を進めています。