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秋田・鶴岡・仙台―東北金融の三都物語|ご当地銀行の合従連衡史

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秋田・鶴岡・仙台を結ぶ金融M&Aトライアングル

だが、北都銀行は平成21年、隣の山形県・鶴岡の荘内銀行と共同持株会社のフィデアホールディングス<8713>を設立し、経営統合した。すなわち荘内銀行とともに、フィデアホールディングスの傘下に入るかたちになったのである。

そのM&Aの流れを同社の同社のホームページに見ると、まず、荘内銀行と北都銀行それぞれの取締役会において「株式移転計画書」の作成および「経営統合に関する協定書」の締結を決議し、その後、荘内銀行と北都銀行の定時株主総会において、両行が共同で株式移転の方法によりフィデアホールディングスを設立する。同時に、荘内銀行と北都銀行がその完全子会社となることについて承認を得て、フィデアホールディングスの傘下に入ったということになる。

ちなみに、フィデアホールディングスは、設立の直後に東証一部への上場を果たしている。

フィデアホールディングスの本社所在地は宮城県仙台市。ここに秋田・鶴岡・仙台の北東北金融の“3都物語”が始まった。

「えっ、北東北? 北東北って青森と岩手と秋田じゃなかったの?」

旧秋田銀行本店の秋田市立赤れんが郷土館(ドラマル / PIXTA)

そこは対抗する秋田銀行も見逃してはいない。フィデアホールディングスが設立された2年後の平成23年、秋田銀行は青森銀行・岩手銀行と共同し、相互のATM・CD利用手数料無料提携サービスであるAAIネットを構築した。

青森銀行は和洋の贅を凝らした旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)、岩手銀行は盛岡金融街を象徴する岩手銀行赤レンガ館、そして秋田銀行は旧秋田銀行本店の秋田市立赤れんが郷土館と、それぞれ歴史ある建造物を構えている。

しかし、銀行にも過疎化の波は勢いを得た“なまはげ”のように襲いかかる。秋田県人口が減少するなかで、吉と出るか凶と出るかは何ともいえないが、地域金融の“背に腹は代えられない”交流・連携は着実に広がっている。

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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