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「TOBってなあに? もうかるの?」 第2回

※この記事は公開から1年以上経っています。
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「大体こんな感じじゃない?」というレンジ(幅)を出して、最終的に取締役会などが決定するのです(実際の実務はいろいろと同時並行であるはずですが、タテマエ上はそういうことです)。

 イオンディライトのプレスリリース の16ページ(下記リンク)には、結局ナゼ取締役会が「800円」と決めたのか、ちゃんと書いてあります。(モヤモヤっとですけどね・・・)
 https://www.aeondelight.co.jp/news/%E6%A0%AA%E5%BC...

 なお、このような場面は税法の話は基本的に関係ありませんから、税法通達の株価算定方式は一切関係しません。

 一般論ですが、M&Aの場面で税法通達の算定方式の話を持ち出しても、通常は利害関係者が納得しません。(白青舎さんの場合は、たまたま1株純資産は800円前後のようですが。)

 純粋なビジネスの場面での株価については、税務は干渉しないことになっているのです。(純粋なビジネスの場面で税務がいちいち干渉するようなことがあっては経済がおかしなことになってしまいますから。)

 上記の野村證券さんや大和証券さんの採用方式を見ても、税法が重視する純資産法(コストアプローチ)は最終的には全く採用されていませんね(一応、検討はしているという建前はあるはずですが)。

 このように、税法通達のような計算方法(純資産方式や類似業種比準方式、少数株主の株主配当還元方式)が採用されることは、まずないといえると思います(それは仕方がないのです。税法通達は「課税」が目的ですから、客観性や課税の安全性が重視されます。それに対して、M&Aの実行時には、各関係者が納得する株価でビジネスを成功させることが優先されるからです)。

 概要についてご興味がある方は、日本公認会計士協会の「企業価値評価ガイドラインhttp://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/32.htm...」をご参照ください。とは言っても、ここには概要的なものしか書かれていません。個別案件で事情が異なりますので。

 では、次の論点に移ります。

「TOBってなあに? もうかるの?第1回目、TOBの実例」を読む

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