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四国のM&A件数は過去5年で最少、それでも取引総額トップの理由

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2023年度の四国地方におけるM&Aは件数が前年比8件減の12件と、2019年度以降の直近5年間では最も少なかった。一方、取引総額は同8.5倍の1213億円と急増し、直近5年間で唯一1000億円超を達成することに。なぜ、このような事態が起こったのか?

三浦工業の1案件が取引総額を押し上げた

金額トップの案件は三浦工業<6005>が米国子会社のMIURA INTERNATIONAL AMERICAS, INC.(ジョージア州)を通じて、現地ボイラーメーカーThe Cleaver-Brooks Company, Inc.の親会社であるCBE ENTERPRISES, INC.(ミズーリ州。売上高736億円、営業利益23億円、純資産△118億円)を完全子会社化する約1191億円。同案件だけで四国地方での全取引総額の98%以上を占める。この1件が過去5年間で最高の取引総額をもたらした。

三浦工業はCleaver-Brooksの蒸気・温水関連機器の製造・販売およびエンジニアリング事業を獲得し、販売・保守サービスのネットワークを活用することで、米国での省エネルギーや環境保全のトータルソリューションの提供拡充を目指す。買収完了と同時にMIURA INTERNATIONAL AMERICASからCBE ENTERPRISESへの増資を予定しており、CBE ENTERPRISESの債務超過状態は解消される見通し。

2位はアクサスホールディングス<3536>が傘下企業を通じて、輸入化粧品や香水を中心とするEC(電子商取引)事業を手がけるノースカンパニー(札幌市。売上高11億4000万円、営業利益7700万円、純資産3億1800万円)などグループ3社の全株式を取得し、子会社化した総額10億3100万円。ノースカンパニーは2006年に設立し、EC事業で実績を積んできた。

アクサスが傘下に収めるのはノースカンパニーのほか、同じくEC事業のハイブリッジ(札幌市。売上高5億6200万円、営業利益900万円、純資産6000万円)、輸入化粧品の成分検査を手がけるコスメバンク(同。売上高4億9500万円、営業利益1900万円、純資産2000万円)。

3位はダイヘン<6622>が持ち分法適用関連会社で変圧器・配電盤などを製造する四変テック(香川県多度津町。売上高147億円、営業利益4億6500万円、純資産137億円)の株式26.7%を追加取得して子会社化した6億8900万円。38.6%だった持ち株比率を65.3%に引き上げた。グループ内での電力機器製品の生産分業をより柔軟化するのが狙い。

今年度以降も取引総額は大型案件次第だが、これまで四国で100億円を超えるM&A案件は大手紙パルプメーカーや小型貫流ボイラー国内シェアトップの三浦工業などが買い手となるケースに限られており、こうした業界大手企業の動向に大きく左右されるだろう。

*上場企業の適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A Onlineが集計した。

2023年度四国地方のM&A一覧(上場企業の適時開示情報による)

順位

案 件

取引総額(億円)

1

三浦工業、米ボイラーメーカーのCleaver-Brooksを買収

1,191.00

2

アクサスホールディングス、輸入化粧品・香水を中心とするEC事業のノースカンパニーなど3社を子会社化

10.31

3

ダイヘン、変圧器・配電盤製造の四変テックを子会社化

6.89

4

日創プロニティ、木材加工・販売のマルトクを子会社化

3.59

5

尾家産業、業務用冷凍食品卸売事業を展開する壽屋商事を子会社化

0.83

6

フィット、太陽光発電関連資材販売のビットスタイルリノベーションを子会社化

0.40

7

チエル、地方創生支援のMIMAチャレンジからサテライトオフィス運営事業などを取得

0.30

セーラー広告、広告代理店業のメディア・エーシーを子会社化

非公表

小野建、ステンレス鋼販売・加工のマツオメタルを子会社化

非公表

タダノ、ジャフコグループ傘下で高所作業車メーカーの長野工業を子会社化

非公表

日産証券グループ、金融商品仲介業の徳島インベストメントを子会社化

非公表

技研製作所、オーストラリア子会社J Steel Groupを合弁相手に譲渡

非公表

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