イギリスの日系企業759拠点のうち、最も多かったのは事業関連サービス業の101拠点(構成比13.3%)だった。事業関連サービス業は、ソフト開発 を含むプログラミング業や広告代理業が含まれる。これらの業種は、イギリスに所在する日系を含む外資系企業の現地拠点やローカル企業を顧客にしているとみ られる。
次いで、動力伝導装置製造業や産業用機械製造業が含まれる一般機械器具製造業55拠点(同7.2%)だった。さらに、卸売業(消耗品)49拠点(同6.5%)、卸売業(耐久消費材)45拠点(5.9%)と続く。
構成比率が最も高い業種でも13.3%にとどまっており、日系企業はイギリスに多様な形で進出していることがわかる。
第2次世界大戦の終結以前(~1945年)に開設されたのは21拠点だった。戦後の1946年~1989年までは268拠点、1990年~1999年は211拠点。
2000年以降の開設は259拠点で、全体の約3割(構成比34.1%)を占めた。ただし、2000年~2009年は年間平均18.1拠点が開設されたのに対し、2010年~2015年は年間平均13.0拠点と開設スピードが鈍化している。
イギリスがEUから離脱した場合、日系企業のイギリスでの拠点開設がさらに落ち込む可能性がある。「ブリグジット」(イギリス:Britainと退出:Exitを組み合わせた造語)は、日系企業の「イギリスパッシング」(イギリスへの関心の低下)に繋がる可能性がある。