しかし、阪急、阪神の経営統合には、もう一つ重要な要因があるように思われる。
バブル経済崩壊後の景気の低迷と沿線人口の減少、さらにJR西日本の参入によって、京阪神地区の私鉄の競争は激化していた。とりわけ、JR西日本は京阪神地区をアーバンネットワークと位置づけ、新快速電車の整備、新製車両の投入などによって競争力を強化した。
その結果、京阪・阪急・阪神・南海・近鉄の五大私鉄が軒並みシェアを低下させ、JR西日本のシェアだけが拡大していた...