それは、私の考えでは以下のようになる。
「会社が株主のものであるという現行制度が、社会の経済的便益の最適化と最大化につながっているのか。」
法制度として、株式会社は株主のものであるという大前提に立った上で、この制度が社会の経済的便益の最適化や最大化に本当につながっているのか、これを考えることがコーポレートガバナンス論の正しい課題設定であるように思う。従って本稿では、これを前提として議論を進めたい...