半導体関連事業に参入した北川鉄工所は事業の拡充と、工作機器事業の海外市場開拓などを目的にM&Aを加速する。低採算からの脱却が目的で、今後3年間でM&Aに最大60億円を投じる。
ブラザー工業は、工作機械、産業用プリンター、業務用ラベルプリンター、新規事業の領域で、今後3年間(2026年3月期~2028年3月期)に、M&Aなどに2000億円を投じる。
放電加工機が主力のソディックが、2024年に新規参入したレーザー加工機分野でM&Aを計画している。新たな成長分野と位置付けているレーザー加工機の事業を拡大し、将来の収益の柱に育てるのが狙いだ。
芝浦機械はM&Aを活用して、システムエンジニアリング事業(製品の単体売りではなく、制御を含めたシステムで販売する事業)を強化。2027年3月期には売上高50億円に、2031年3月期には100億円に拡大する。
工作機械メーカーのスター精密が、医療機器や医療機器部品などからなるメディカル事業に参入する。医療機器メーカー向けに自社製の工作機械を販売してきた実績と、これまで培ってきた精密加工や組立技術、高精度位置決め制御技術などを武器に、新分野に挑戦する。
ニデックがTAKISAWA,牧野フライスに相次いでTOB(株式公開買い付け)を仕かけ、「同意なき買収」を進めている。M&A で工作機械世界最大手に成長したDMG森精機の森雅彦社長は、ニデックが進める国内工作機械業界の再編をどう見ているのか?
モーター大手のニデックが、新たなM&A戦略を打ち出した。これまでは業績の振るわない企業を中心に子会社化してきたが、適切な経営状態にある企業と一緒になることで、さらなる企業価値の創造を目指すとの方針に切り替えたのだ。
ニデックは、事前の協議や打診を行わずに買収の意向を表明している牧野フライス製作所に関し、同社から同意が得られない場合でも予定通り買収を進める方針を示した。事前協議のない買収手法は非常に透明であるとして、今後もこの手法を採用する。
ニデックの永守重信会長は、現在進行中の工作機械メーカーTAKISAWAのTOB(株式公開買い付け)が完了すれば「大まかな工作機械は全部揃う。あと少し必要なので、それもいずれ買収によって揃える」とし、工作機械メーカーの買収に意欲を見せた。
工作機械業界で再編の足音が高まっている。今夏、業界を騒がせたのがTAKISAWAに対するニデックによる買収予告。敵対的買収の可能性もあったが、TAKISAWAが最終的に同意した。一方、業界最大手のDMG森精機は8年ぶりの買収を発表した。