――「敵対的買収」が敬遠されるのも日本特有でしょうか。
敵対的買収は、欧州は別として米英では活発ですが、日本では成功は容易ではない現在の共通認識です。00年、村上ファンドが昭栄に対して日本初の敵対的TOBを仕掛けましたが失敗しました。その後、ライブドアやスティール・パートナーズなどが、さまざまな敵対的買収を試みましたが、失敗しています。
特に印象的なのは、06年の王子製紙による北越製紙に対する敵対的買収です...
日本のM&Aにとって、一つの節目の年代だった1999年。99年以降、現在の3大メガバンクを中心とした大規模な銀行再編など、統合型のM&Aが多く行われ、自社株式を用いた買収が頻繁に行われた。近年の日本のM&Aを宮島教授に問う。