中堅物流会社の丸全昭和運輸は、港湾運送の国際埠頭を子会社化した2019年以降、遠のいていたM&Aに力を入れる。物流企業やメンテナンス企業などを対象としており、今後3年間で、これら企業の買収に100億円を投じる。
日本経済の低迷が止まらない。その最大の原因が国内企業の競争力低下なのは間違いない。企業の国際競争力を向上し、日本経済を再浮上させるために、M&Aは有効なのか?日本記者クラブで会見した神田眞人元財務省財務官(現・アジア開発銀行総裁)に聞いた。
AIストームはAI(人工知能)ビジネスを核とした事業構造に変革する。主力であるERPコンサルティング事業で培った知見を活用してAIソリューションを提供するなどの取り組みで、2027年12月期に売上高80億円、営業利益12億円を目指す。
時計と工作機械を主力事業とするシチズン時計は、20年近く前に傘下に収めたミヤノ(現シチズンマシナリー)が製造するミヤノブランドの中・大型工作機械で、グローバル販売戦略を推進する。
精密加工のリズムは、自動車や空調向け精密部品や、光学や工作機械向け精密金型などからなる精密部品事業と、時計やファン、スピーカー、加湿器などからなる生活用品事業でM&Aを実施する。
クリヤマホールディングスは、これまで商用車に留まっていた事業領域を乗用車分野に拡大する。2025年4月に子会社化するミトヨが、燃料ホースなどの乗用車用ゴム製品を手がけており、連携してメーカー機能を強化し乗用車部品事業を拡大する。
ピアノ大手の河合楽器製作所は、世界一の鍵盤楽器メーカーを目指して、今後10年間で鍵盤楽器事業を大きく成長させる戦略を打ち出した。ピアノの新製品を投入するとともに、欧州を中心にディーラーを買収し販売チャネルを増強することで実現を目指す。
ラーメン業界でM&Aが活発化している。上場ラーメン企業6社のうち3社が2025年4月に相次いでM&Aに踏み切る。年間3件は2010年以降のラーメン業界のM&A(適時開示情報)としては最多だ。
自動車輸送をメインとする中堅物流事業者のゼロは、M&Aで自動車輸送に関連する周辺事業の拡大を加速する。こうした取り組みなどで2027年6月期に売上高1500億円(2024年6月期は1407億円)を目指す。
建設コンサルタント大手の建設技術研究所は、売上高1000億円の大台突破に向け、「コア事業領域の進化」「成長分野の加速」「新規事業の探索」「海外事業の拡大」の四つのテーマに取り組む。