半田赤レンガ建物はいまから120年ほど前の1898年、「カブトビール」というビールの製造工場として建造された。明治期に建てられたレンガ建造物はいまも全国各地に残るが、ビール工場というのは数が少なく、全国の赤レンガ建物の中でも5指に入る規模だったという。
「カブトビール」は1889年、醸造の町・半田の中埜酢店(ミツカン)4代目の中埜又左衛門と、同じく半田にルーツがある敷島製パン(Pasco)の創業者である盛田善平らによって「丸三ビール」と名づけられて出荷された瓶詰めビールがルーツだ...
埼玉県北部の深谷市。新1万円札に載る渋沢栄一の生誕の地。深谷は「煉瓦の町」としても知られる。深谷駅の駅舎は東京駅を模した造り。そして、その東京駅の赤煉瓦を供給したのが、深谷市上敷免にあった日本煉瓦製造株式会社である。