九州北部の私鉄大手である西日本鉄道は2025年10月に、農業分野に特化した卸売会社のヒノマル(熊本市中央区)を傘下に持つヒノマルホールディングス(東京都中央区)を子会社化する。
農業法人によるM&Aや出資を通じた再編の動きが広がりつつある。農業経営の継承問題や採算悪化が深刻さを増すなか、広域展開による大規模化といった取り組みが実際に進み始めている。千本木啓文ダイヤモンド副編集長に農業M&Aの可能性について聞いた。
日本の農業が岐路に立っている。深刻な米の値上がりは国民生活を直撃しており、政府備蓄米の放出にもかかわらず解消の兆しすら見えない。食料安全保障の重要性が叫ばれて久しいが、日本農業再生には何が必要なのか?奥原正明元農林水産省事務次官に質問した。
つばめBHBは東工大発の化学素材製造ベンチャー。同大国際先駆研究機構 元素戦略MDX研究センターの細野秀雄栄誉教授が開発したエレクトライド技術を商業化するために、2017年に教授陣と企業、投資ファンドの出資を受けて2017年4月に設立した。
メイド・イン・ジャパンなど昔の話。国産品の国際競争力は低下する一方だ。鉄鋼、半導体、エレクトロニクスと、かつて世界市場を席巻していた商品が海外企業との競争に敗れ存在感が低下している。そんな中、高級ブランドとして存在感を増している商品がある。
大手旅行会社のエイチ・アイ・エスが、事業再構築の動きを強めている。エネルギ―事業を売却し、農業事業の拡大に乗り出した。財務体質の改善が狙いで、今後も同様の取り組みが浮上しそうだ。
イチネンホールディングスが、コロナ禍をものともせず、着実にM&A戦略を実行している。今のところ、この方針に変更はなく、今後も企業成長の中心にM&Aを据えていくものと見られる。
スターチテックは秋田県立大学発の農業ベンチャー。米どころの秋田県らしく、機能性のある米などの品種改良を手がけている。2019年2月に同社を立ち上げた社長の中村保典名誉教授と取締役の藤田直子教授はイネ澱粉生合成研究の基礎研究に取り組んできた。
「手に入らない銘酒」といわれる吟醸酒「獺祭(だっさい)」を生産する旭酒造(山口県岩国市)が酒米「山田錦」を栽培する農家を支援するため、自社ブランドで食用として売り出している。なぜ酒造メーカーが、わざわざ米を売るのか?「真の狙い」は別にある。
グランドグリーンは2017年に創業した名古屋大学発ベンチャー。同大学が研究する最先端の接木技術により、植物の持つポテンシャルを最大限引き出し、持続可能な食農分野に貢献することを目指す。2020年3月には2億5000万円の資金調達に成功した。