大手企業による、スタートアップや事業会社などとの協業で、オープンイノベーション(社内外の技術やサービスを組み合わせて革新的な価値を創り出す取り組み)を強化する動きが目立ってきた。
2023年のM&Aは件数、金額(適時開示ベース)ともに活況を呈した。総件数は前年を119件、率にして12.5%上回る1068件と、リーマンショック前年の2007年(1169件)以来16年ぶりに1000件の大台に乗せた。一方、年間金額は前年比78%増の12兆1786億円で、過去最高だった2018年(13.8兆円)に次ぐ。
2023年の製造業におけるM&Aは件数が前年比11%増の240件で3年連続の増加となった。一方、取引総額は同約3倍の約8兆6199億円(前年は約2兆9070億円)と3年ぶりの増加となった。M&A市場が成長する中、件数は過去10年間で最多に。
東芝再建の一角をなす、キオクシアホールディングスと米半導体大手のウエスタン・デジタル(WD)との経営統合が白紙に戻った。キオクシアとの関係強化を目指す韓国SKハイニックスが同意しなかったのが響いた。東芝同様、出資者の多さが仇になった格好だ。
上場企業による事業撤退が続いている。アサヒグループホールディングスが日本料理店「なだ万」などを売却し外食事業から撤退するほか、世界各国でDX支援事業を展開しているモンスターラボホールディングスもアムステルダムなどの海外拠点から撤退する。
東芝の非公開化を目的とするTOB(株式公開買い付け)が8日に始まった。日本のM&A史を飾るビッグディールで、2兆円を投じる。ではこの東芝案件、日本企業がかかわる歴代M&Aのトップ10のうち、何位にランキングされるのか。
東芝は7日、日本産業パートナーズなどによる同社のTOB(株式公開買い付け)が8日から始まると発表した。価格は発表前営業日の終値4577円に0.94%のプレミアムをつけた4620円で、買付総額は約2兆円の見通し。TOB成立後に上場を廃止する。
2023年上期のM&Aは件数、金額ともにハイレベルで推移した。件数は501件と前年を43件上回り、リーマンショック後の最多を記録し、年間1000件の大台を視野に入れる。金額も5兆2250億円に上り、3年ぶりに年間10兆円を突破する勢いだ。
ガバナンスが迷走した東芝は結局、日本産業パートナーズ(JIP)などの日系連合が2023年2月に買収提案を行い、3月の取締役会でこれを受け入れることになりました。今回は、東芝がついに上場会社でなくなるのかどうか、というお話です。
東芝は8日、国内ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)が主導する株式公開買い付け(TOB)について、TOBが開始された場合、株主に対して応募を推奨することを決議したと発表した。