前田建設工業は13日、前田道路の子会社化を目的としたTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。予定していた株式数を買い付け、従来24.68%だった所有割合を51.29%に高めた。子会社化は公開買い付けの決済開始日である3月19日付。買付代金は861億5500万円。前田道路は「事業へのシナジー(相乗効果)が見込めない」として前田建設によるTOBに反対を表明し、敵対的買収に発展していた。

前田建設は1月21日に、持ち分法適用関連会社の前田道路に対してTOBを開始した。買付価格は1株3950円。前田道路は対抗策として2月20日に、総額535億円の特別配当(1株あたり650円の特別配当)を実施する計画を、さらに同27日には同業最大手のNIPPOとの資本業務提携に向けた協議開始を発表し、TOBへの対抗姿勢を鮮明にしていた。

ただ、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて国内株式相場が全面安となる中、前田道路の株価はTOB期限の3月12日の2752円(終値)まで下落。株価に特別配当分を加えても、買付価格3950円を下回る状況となり、TOB成立が有力視されていた。