前田道路は24日、同社の子会社化を目的に筆頭株主の前田建設工業が1月21日から実施しているTOB(株式公開買い付け)について、反対するとの意見を発表した。同日の取締役会で決議した。これにより、グループ内の上場企業同士が対立する敵対的TOBが正式に確定した。

前田道路は、前田建設の子会社となることについて「あらゆる面で当社の企業価値を毀損し、また当社の持続的成長を妨げるものだ」と反論。今後、速やかに必要な措置を講じるとしている。一方、前田建設は同日、反対の意見表明に対し「誠に遺憾」とするコメントを発表した。

前田建設は現在、前田道路の株式を約25%保有する。TOBを通じて持ち株比率を51%に引き上げ、子会社化することを目指している。買付代金は約861億円。1株あたりの買付価格は3950円。前田道路は前田建設が保有する全株式を自己取得して、資本関係を解消することを提案しているが、前田建設によるTOB(~3月4日まで)はすでに始まっている。

前田道路はTOB反対の理由について、前田建設グループとの事業シナジー(相乗効果)が見込めないうえ、収益力において前田建設を圧倒的に上回り、資本市場からの評価の差も両社の過去の株価に歴然と表れていることなどを挙げ、独立した経営の確保が企業価値の維持・向上に資するのは明らかだ、としている。

前田道路によると、前田建設との直接の取引は年間売上高の0.76%に過ぎない。また、株価が適正価格かどうかの指標の一つとされる株価純資産倍率(PBR)は前田道路が約1.5倍に対し、前田建設は1倍に満たない状況にある。

前田道路は道路舗装業界主要8社中、2位の大手。前身は1930年に東京都内で発足した高野組。経営再建に際し前田建設に支援を仰ぎ、1968年のグループ入りしたのに伴い、当時の高野建設から前田道路に社名を変更した。