2019年に実施されたTOB(株式公開買い付け)は前年比2件増の44件で2年ぶりの増加となった。うち、不成立は同3件増の3件。敵対的買収は同1件増の2件、MBOは同3件増の6件とそれぞれ倍増している。来年に実施するTOBには大型案件が多い。
2019年もソフトバンクグループと、その傘下企業によるM&Aが世間を騒がせた。振り返ればソフトバンクGによるM&Aの新たな方向性が見えてきた。「事業拡大のための買収」を子会社のZホールディングスへ切り出し、「投資ファンド化」へシフトが進む。
ヤフー(現Zホールディングス)と対立していたアスクルが一転、ヤフーとの連携強化を打ち出した。騒動のきっかけとなった個人向けネット通販のLOHACOは両社の連携のもとで事業が進められる。
2019年(2019年1月1日ー12月16日)に発表されたIT・ソフトウエア業界のM&Aは134件で、2008年以降の12年間で最多となった。金額は6815億円となり、2016年の1兆2286億円に次ぐ2番目に高い水準だった。
ヤフーとLINEの経営統合で注目されているZホールディングス(ZHD、旧ヤフー)。2019年には売り買いともにM&Aが加速している。旧ヤフー時代からM&Aで事業を拡大してきたZHDだが、このところの大型M&Aは事情が異なる。何が狙いなのか。
国内最大のポータルサイト「ヤフー」を運営するソフトバンクグループ系のZホールディングスと国内SNS大手のLINEの経営統合が進んでいることが明らかになった。米国や中国のメガプラットフォーマーに対抗できるとの呼び声も高い。だが、本当にそうか?
10月から2019年度も後半戦に入る。これに合わせて社名変更する上場企業は11社ある。ZOZOを買収するヤフーもその1社。顔ぶれをみてみると。