日本企業の間でスタートアップへの投資や買収が増える中、京都大学経営管理大学院は、2022年の秋学期から起業家と大企業の共創を担う人材の育成を目的とした「スタートアップM&A」(ストライク寄付講義)の講義を始めた。
「日本企業のM&Aは成功が増え、新たな段階に入った」と分析する松本茂・京都大学経営管理大学院特命教授に、2021年のM&Aを振り返っていただき、大企業が今後取るべきM&A戦略について語っていただいた。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。今回取り上げるのは「海外M&A 新結合の経営戦略」(東洋経済新報社刊)。著者の松本茂氏は海外M&A研究の第一人者として知られる。
M&Aアドバイザーとして多くの海外企業買収に携わってきた松本茂京都大学大学院特命教授。現在「Business Analysis and Valuation」の講義を担当している松本氏に、海外M&Aアドバイザーの仕事と研究について聞いた。
もはや海外企業とのクロスボーダー(海外)M&Aは珍しくなくなった。それでも「日本企業は海外企業の買収が下手」と言われるのはなぜか?著者は「日本人は交渉が苦手」などという抽象的な評価ではなく、具体的な事例をもとにして失敗の要因を明らかにしていく。