2013年に東証と経営統合した大阪証券取引所(現大阪取引所)。世界で初めての先物取引所とされ、往時は先物を中心に東証を凌ぐ取引も行われていた。正面には渋沢栄一と並び称される五代友厚の立像が建つ。
2019年7月30日に日本取引所グループが、東京商品取引所を総額約55億円で買収することで最終合意した。世界の取引所と競い合う用意がようやくできたが、「総合取引所」構想が出てから12年もかかった。なぜそこまで両社の合併が「難航」したのか?
10月の経営統合に向けて、日本取引所グループによる東京商品取引所へのTOBが1日始まる。ただ、今回のTOBは通常とは様相を異にする。東商取の株主は100人に満たず、大半が業界の関係筋で、ほぼ“無風”で順当に買い付けが進む見通しだ。