リフィニティブによると、日本企業が関与したM&Aは今年に入ってから速報値ベースで8.1兆円に達し、前年同期比で21.9%減少した。アウトバウンド型が46.1%減となった一方、インバウンド型は34.3%増と日本企業が買われる実態が明らかになった。
日本企業の海外M&Aに異変が起きている。2022年もほぼ前半戦を終えたが、日本企業が買い手となるアウトバウンド型取引はここまで35件(6月24日時点)と前年を3割下回る。一方、外国企業が買い手となるインバウンド型取引は32件と前年並み。昨年まで日本企業による買収が圧倒的に優勢だったが、今年は形勢が逆転しかねない状況なのだ。
日本企業がグローバル企業に脱皮してM&Aを成功させるには何が必要なのか。日系や外資系企業のM&Aに関わる組織・人事面の支援の分野で、十数年にわたる豊富な経験を有するマーサージャパン グローバルM&Aコンサルティング部門プリンシパル、鳥居弘也氏が語る、海外M&A成功に向けて、国際ルールに合致する「ジョブ起点の組織・人事」へ改革とは。