アプリ「ONE」
話題沸騰でサービス提供が追い付かない事態に

DMMとの提携で事業の安定化を図れるか

普通のエンジニアであれば、API連携が再開できるようStripeにしがみついているところですが、「ONEPAYMENT」にこだわらないところに山内氏の潔さがあります。ワンファイナンシャルは、レシートを10円で買い取るアプリ「ONE」をリリースします。

「ONE」はユーザーがレシートを撮影すれば、それが10円分のポイントとして貯まる仕組み。1日の上限は10枚までで、アプリ内に貯まったポイントは300円から引き出しが可能です。全国ほぼすべての民間金融機関に対応しています。

このアプリはユーザーのレシートから消費動向を集積し、それがほしい企業に販売するというカラクリ。「ONE」は登録時に本人確認が必要で、個人情報の入力が必要です。データを利用したい企業は、性別や年齢にセグメントされた消費動向を細部まで把握できるというわけです。

しかしながら、話題が先行して想定をあまりにも上回るダウンロード数にサービス提供が追い付かなくなってしまいました。山内氏はまたも苦境に立たされたわけですが、6月18日にDMMが運営する中古車査定サービス「DMM AUTO」と連携し、ガソリンスタンドのレシートを30円~100円で買い取るという新サービスを打ち出します。

今回は本人登録は必要なく、レシート画像などの情報提供は不要。DMMの目的はビッグデータを手にすることではなく、「ONE」へ広告出稿して「DMM AUTO」の認知度を高めることにあります。ワンファイナンシャルは、レシートをすでに現金化したユーザーに対する支払いが膨らんでおり、その資金を確保しなければなりません。アプリが本来とは異なる目的で使用される裏側には、そうした駆け引きがあるものと予想されます。もしかしたら、DMMはワンファイナンシャルの買収も視野に入れているかもしれません。

10代でフィンテック分野に着目する先見性と、窮地に立たされれば企業を味方につけて乗り越える逞しさ。ワンファイナンシャルは、スタートアップの中でもひと際注目されている企業です。

麦とホップ@ビールを飲む理由