2024年2月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比21件増の98件となり、過去10年で最多を記録。取引総額は1兆775億円と2か月連続で1兆円を超えた。上位にはMBO(経営陣による買収)が並び、金額未確定・非公表ながらドラッグストアが関わる大型案件も連続した。
水産品の買い付けや加工のほか、すしネタなどの生食商材などを取り扱う極洋が、適時開示(投資判断に影響を及ぼす事実が発生した場合は適時開示が必要)ベースで、16年ぶりとなる企業買収に乗り出した。
2024年1月のM&A件数(適時開示ベース)は99件で前年同月を6件上回る好調な滑り出しとなった。年明け1月として過去10年で最多となった。1000億円超のクロスボーダー案件が複数出たことで、取引総額も1兆円を超えた。
上場企業の海外M&Aが2023年、急回復を遂げた。年間件数(適時開示ベース)は216件と前年比60件の大幅増となり、2016年(207件)以来7年ぶりに200件台に乗せた。
2023年のM&Aは件数、金額(適時開示ベース)ともに活況を呈した。総件数は前年を119件、率にして12.5%上回る1068件と、リーマンショック前年の2007年(1169件)以来16年ぶりに1000件の大台に乗せた。一方、年間金額は前年比78%増の12兆1786億円で、過去最高だった2018年(13.8兆円)に次ぐ。
2023年12月のM&A件数(適時開示ベース)は122件と前年を38件上回った。年間累計は1068件で、16年ぶりに1000件の大台に乗せた。12月の取引金額は4兆1226億円。日本製鉄は2兆円超で米鉄鋼大手USスチールの買収を発表した。
2023年11月のM&A件数(適時開示ベース)は前年比25件増の114件と今年の月間最多となった。1~11月累計は946件と前年を81件上回り、年間件数はリーマンショック前年の2007年以来16年ぶりに1000件の大台に乗せる見通しだ。
2023年10月のM&A件数(適時開示ベース)は85件と前年を2件上回った。9月は7カ月ぶりに前年比マイナスとなったが、ひと月で増勢を取り戻した。一方、取引金額は2143億円にとどまり、今年3番目の低水準だった。
日本企業がかかわるM&Aでちょっとした“異変”が起きている。1000億円を超える大型M&A(適時開示ベース)が7月から10月まで4カ月連続で途絶え、2013年3月から6月にかけて記録して以来10年ぶりとなった。M&A件数そのものは過去10年で最多のペースで推移しているが、夏場を境に案件規模が目に見えて細っている。
M&Aの取引金額が夏場を境に大きく鈍化している。1~9月累計(適時開示ベース)は前年を27%上回る6兆777億円と好調。ところが、四半期別では1~3月、4~6月が各2兆6000億円に対し、直近の7~9月は約8500億円にとどまり、急ブレーキがかかった形だ。