半導体関連事業に参入した北川鉄工所は事業の拡充と、工作機器事業の海外市場開拓などを目的にM&Aを加速する。低採算からの脱却が目的で、今後3年間でM&Aに最大60億円を投じる。
海外M&Aで地政学は欠かせない。今、世界で何がおき、そこにはどんなリスクがあるのか。「M&A地政学」では、国際政治学者で地政学の観点から企業のリスクコンサルティングを行うStrategic Intelligence代表の和田大樹氏が世界の潮流を解説する。今回は「トランプ政権下の半導体覇権競争」をテーマにする。
ルネサスエレクトロニクスは25日に開いた2024年12月期第2四半期の決算会見で、米アルティウムの買収手続を来週中(7月29日〜8月4日)に完了すると表明した。第3四半期中に連結決算に組み込まれるが、業績見通しに大きな変更はないという。
「産業のコメ」とも呼ばれる半導体。ロジックやメモリー、パワーなど、あらゆる電子機器や工業製品に組み込まれ、その動向が世界経済を動かす。国内半導体は衰退したと言われているが、特殊な半導体や素材、製造装置では競争力を維持しており、M&Aも進む。
世界半導体市場をリードするTSMC。熊本に日本では初となる新工場を建設し、国内半導体産業に新たな歴史を刻もうとしている。『TSMC世界を動かすヒミツ』を上梓した台湾ジャーナリストの林宏文氏が、同社の世界戦略と日本経済への影響について語った。
2024年2月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比21件増の98件となり、過去10年で最多を記録。取引総額は1兆775億円と2か月連続で1兆円を超えた。上位にはMBO(経営陣による買収)が並び、金額未確定・非公表ながらドラッグストアが関わる大型案件も連続した。
NECと日立製作所が半導体大手のルネサスエレクトロニクスの株式を売却する。両社はルネサスの母体企業で、売却後は日立は3位、三菱電機は姿を消す。母体企業がフェードアウトするルネサスだが、大株主が自動車一強となった今後の成長戦略はどうなるのか。
2023年9月に北海道で半導体工場を着工した国産半導体新会社のラピダス。国も全面支援しており、国策会社としての側面も持つ。2027年には回路線幅2ナノメートルという最先端半導体の量産開始を目指す。課題は5兆円もの設備投資資金だ。その筋道は?
東芝再建の一角をなす、キオクシアホールディングスと米半導体大手のウエスタン・デジタル(WD)との経営統合が白紙に戻った。キオクシアとの関係強化を目指す韓国SKハイニックスが同意しなかったのが響いた。東芝同様、出資者の多さが仇になった格好だ。
世界的に記録的な猛暑が続いているが、ここに来て冷めきっているのが半導体業界だ。コロナ禍の生産減少で深刻な供給不足に陥り、半導体市場は活況を極めた。しかし、コロナ禍の収束で供給が正常化すると、市況は悪化に転じている。