ユーザベース＜3966＞、米国でのオンライン経済メディア「Quartz」事業を譲渡

ユーザベースは9日、米国で展開するオンライン経済情報メディア「Quartz」事業から撤退すると発表した。現地持ち株会社Quartz Intermediate Holdings, Inc.（デラウェア州。売上高5億4400万円、営業利益△16億2000万円、純資産92億5000万円）の全株式を、中核事業子会社のQuartz Media, Inc.（ニューヨーク市）のザッカリー・スワードCEO（最高経営責任者）が設立した新会社に9日付で譲渡した。

ユーザベースは2018年7月にメディア事業のグローバル展開を目的に約83億円を投じてQuartzを傘下に収めた。Quartzは2012年に設立され、北米を中心に読者を持つ。足元では年初来、新型コロナウイルス感染症の影響で米国を中心に広告出稿が減退するなど苦戦。買収当初に掲げた3年間で黒字化という目標の達成が困難になったことから、事業撤退を決断した。

譲渡価額は非公表。ユーザベースは2020年12月期決算に事業撤退による特別損失88億5000万円を計上する。

ユーザベースは経営の両輪である企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」、経済メディア「NewsPicks」に経営資源を集中する。