上期の赤字幅が拡大するサマンサタバサは8期連続赤字を回避できるのか

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経営管理体制を強化した直後の下方修正

サマンサタバサが得意としていた、コンサバ系ファッションのブームが終焉を迎えたことも業績悪化の要因となりました。2000年代初頭、赤文字系雑誌と呼ばれる「CanCam」などにサマンサタバサは頻繁に登場していました。蛯原友里さんや山田優さんなどの正統派モデルが、カッチリとしたモノトーンファッションに身を包み、巻き髪などの派手なヘアメイクをするスタイルが大流行していました。そのスタイルにサマンサタバサのバッグがマッチしたのです。

サマンサタバサはコンサバブームの潮流に乗りましたが、やがて派手すぎない自然派スタイルが好まれるようになりました。ショルダーバックやリュックサックなどのカジュアルなバッグが主流になりました。

2023年3月末時点でサマンサタバサ社として10のブランドを展開しながらも、経営の立て直しが進められています。そのロードマップとして、2024年2月期はリカバリー期に位置付けています。前期は店舗の総点検を行って全業務の改善点の洗い出しを行い、出退店計画に着手。リカバリー期に向けた準備期間としていました。

巻き返しを本格化するリカバリー期は、事業計画の実行と予実管理体制を確立するという目標を掲げています。2022年9月に社長直轄組織である「経営企画室」「IT戦略室」を新設。経営陣の意思決定のサポート体制を強化し、経営管理が適切に行えるようにしたのです。

しかし、2024年2月期上期の業績予想の下方修正によって、経営管理体制の甘さが露呈する結果となりました。

2022年4月に代表取締役社長に就任したのが米田幸正氏。米田氏はスギホールディングス<7649>やエステ―<4951>の社長を務めた経験があります。様々な会社の経営に参画しているものの、アパレル会社でのマネジメントや、経営不振に陥った会社の再生案件には携わっていません。経営管理体制を構築して事業を推進する仕組み化を進めようとするのは理解ができるものの、ブランドそのものの再定義を行うなど、根本的な見直しが必要なように見えます。リカバリー期に位置付けた、2024年2月期通期の業績が一つの分水嶺となるでしょう。

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