日本の近代化、工業化、経済発展の歴史は、M&Aの歴史でもあった。このコーナーでは、日本経営史全体に大きなインパクトを与えた企業合併や企業買収を全12回にわたり振り返ってゆく。第4回で取り上げるのは、「新王子製紙の登場」である。
1933(昭和8)年5月、王子製紙、富士製紙、樺太工業の三大製紙会社は合併して、新たに王子製紙が発足した。この新王子製紙の誕生は、製紙産業史だけでなく日本経営史全体にとっても大きな衝撃を与える出来事であった...
日本の近代化、工業化、経済発展の歴史は、M&Aの歴史でもあった。1914~18年の第一次世界大戦は、日本経済のあり方を大きく変え、都市化と電化が急速に進展した。その電化の担い手となったのが、活発な水平統合で集約された「五大電力」である。