事業承継の手段、企業戦略による多角化の手段として、M&Aを使用する企業が増えている。会社や事業の売却・買収を検討している場合、売り手企業と買い手企業は優先交渉権と独占交渉権という2つの交渉権について知っておく必要がある。
契約がまだ締結されていない段階で付与されるM&Aの優先交渉権とは、一体どのような性格を持ち、どの程度、当事者を拘束するものなのか。最高裁が下した判断を紹介しつつ、優先交渉権の概要とそれを付与する際の留意点を確認する。