アース製薬は殺虫剤・防虫剤の虫ケア用品でトップの座を不動とし、入浴剤、洗口液などの日用品を含め、その数多くのヒット商品で高い知名度を持つ。今年は会社設立100周年の節目。創業はさらに古く、1892年にさかのぼる。巧みな商品戦略に加え、今日の成長の原動力の一つはとりもなおさずM&Aだ。
殺虫剤3位のフマキラーが、およそ9年ぶりにM&Aに乗り出した。同社はスイスの農薬・種苗大手シンジェンタの日本法人であるシンジェンタジャパン(東京都中央区)からフラワー事業(種子、挿し穂など)を取得すると2021年2月1日に発表した。
『ごきぶりホイホイ』や『アースノーマット』、『モンダミン』等で有名なアース製薬は、殺虫剤などの衛生薬品の製造・販売を行い、フマキラー、エステー、小林製薬とともに日本を代表する日用品メーカーである。大塚製薬の傘下に入り、最近は国内外の企業とのM&Aや業務資本提携を積極的に進め海外展開を図る。株価もヒアリ特需が追い風となり右肩上がりだ。
入浴剤で有名なバスクリン。2012年にアース製薬がツムラからバスクリンを買収。当時、老舗企業による老舗企業のM&Aと注目を集めた。