今、再び大きな歴史の転換点とも言える出来事が起きている。今回はロシアによるウクライナ侵略戦争について言及する。ウクライナが位置する東欧は、このコラムの主題のひとつである反ユダヤ主義やユダヤ陰謀論の歴史舞台の一つの核ともいえる場所だからだ。
歴史を紐解くと大きな流れの結節点とも呼べる「運命の年」が存在する。日本で「天下分け目」といえば1600年の関ケ原の戦いを思い浮かべるだろう。思想の巨人フランス系ユダヤ人のジャックアタリ氏によれば、スペインにおける「運命の年」は1492年だ。