8月の上場企業がかかわるM&Aは活況を保ち、“夏枯れ”懸念を払しょくした。件数は111件と8月として最多で、金額も1兆5454億円と2020年に次ぐ高水準だった。こうした中、将来的なM&Aの端緒になり得る資本業務提携の動きはどうだったのか。
日本政策金融公庫は調査月報11月号に、宮永博史東京理科大学大学院経営学研究科技術経営専攻教授の論文「勝てるビジネスモデルを定義する-あの大企業はなぜダントツなのか-」を掲載した。
国内では既に知名度・店舗数ともに十分であり、ほかのコンビニエンスストアチェーン本部をM&Aで取得する必然性は薄い。高級路線の百貨店や、認知度の高い専門店の獲得など、業態の多様性を志向したM&A戦略から、次の一手を探る。