神奈川県の第二地銀である神奈川銀行は、従業員350人ほどで30店強の店舗網を持っている。だが、県外に支店はない。その意味では、完全な地域密着の金融機関の1つである。
埼玉県本庄市には隣の渋沢栄一生誕地、深谷市と並び、渋沢ゆかりの企業建築物や産業遺産が数多く残っている。旧本庄商業銀行煉瓦倉庫もその1つ。かつて渋沢が設立・運営にたずさり、深谷市に本社を置いていた日本煉瓦製造製の煉瓦を使用して建設された倉庫だ。
相互銀行時代からの積極果敢な営業が裏目に出たとされる鳥取県のふそう銀行。最終的に島根県に本店を置く大手地銀、山陰合同銀行に吸収合併され、鳥取県に第二地銀はなくなった。
別荘地として百余年の歴史を持つ軽井沢・千ヶ滝別荘地。西武グループの基礎を築いた箱根土地により開発されてきたが、百余年の歴史には数々の事業への進出・撤退がある。
第二地方銀行協会会長職の常連銀行の1つで、千葉県の第二地銀、京葉銀行のこれまでの歩みを見ていく。
電力王といわれた福澤桃介が経営した企業の一つ、豊橋電気。その遺構などが豊橋市周辺・東三河には多く残り、中部電力をはじめ中部地方の電気・電力業界の基礎を築いた道のりを垣間見ることができる。
岡山県のトマト銀行といい、中国・山陽地方にはちょっと変わった行名の銀行があり、「もみじ銀行」もその一つと言える。広島県・厳島の名産品「もみじ饅頭」からきた行名と思いきや、それだけではなく、「もっと みじかに!! じもと(地元)の銀行」という同行のスローガンに「もみじ」の意味が込められている。
秋田県小坂町にある小坂鉱山。江戸後期、盛岡南部藩によって採掘が始まり、戊辰戦争に巻き込まれ官営に。明治政府から藤田組に払い下げられ、紆余曲折を経て、現在のDOWAホールディングスにつながっている。
2017年に創業100周年を迎えた東和銀行。次の100周年に向けて、老舗格の第二地銀らしく、地元群馬経済を支えるとともに隣県から首都圏方面に積極的な攻勢をかける。
かつて「黒壁銀行」といわれた国立第百三十銀行長浜支店と同市商店街が「黒壁」をテーマに蘇った。ガラス事業から多事業に展開し、年間200万人を超える観光客を迎えるまでになっている。