マネーフォワードは13日、経営管理システム「Sactona」の開発・導入支援を手がけるアウトルックコンサルティングにTOB(株式公開買い付け)を実施し、子会社化すると発表した。マネーフォワードは財務会計・人事労務を中心とするERP(統合基幹業務システム)領域を主力とし、両社の製品・データ連携による競争力向上などを目指す。買付代金は36億3800万円。所有割合60%を上限とするため、アウトルックコンサルティングの東証グロース市場への上場は維持される見通し。
TOB主体はマネーフォワード傘下のマネーフォワードクラウド経営管理コンサルティング(東京都港区)。
アウトルックコンサルティング株の買付価格は1株につき1656円。TOB公表前日の終値1015円に63.15%のプレミアムを加えた。買付予定数は所有割合60%にあたる219万7400株。下限は所有割合で50.1%とした。筆頭株主で国内投資ファンドのアスパラントグループ(東京都港区)は所有する46.62%の株式をTOBに応募する。
買付期間は11月14日~12月11日の20営業日。決済の開始日は12月18日。公開買付代理人はみずほ証券。
アウトルックコンサルティングはTOBに賛同しているが、応募については株主の判断に委ねることを決めた。
同社は2006年、米国OutlookSoft製経営管理システムの販売代理店業務を行う目的で設立。その後、OutlookSoftが同業大手のドイツSAPに買収されたのに伴い、独自開発した経営管理システム「Sactona」の導入支援などを主軸に事業を展開してきた。2023年に東証グロース市場に上場した。