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京王電鉄は、マンション分譲などを手がけるサンウッドに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。経営の一体運営による不動産事業の領域拡大が目的。京王電鉄はサンウッド株式の21.13%を所有する筆頭株主。買付代金は46億6500万円(普通株式のほか、新株予約権買い取り約7300万円を含む)。サンウッドはTOBに賛同している。TOBが成立すれば、サンウッドは東証スタンダード市場への上場が廃止となる見通し。
買付価格は1株につき1250円で、TOB公表前営業日の終値836円に49.52%のプレミアムを加えた。買付予定数は373万2551株。下限は所有割合45.54%にあたる215万5000株。サンウッド前社長の佐々木義実氏、創業者の中島正章氏が所有する合計5.92%についてはTOBへの応募が予定されている。
買付期間は11月7日~12月19日の30営業日。決済の開始日は12月26日。公開買付代理人はSBI証券。
サンウッドは1997年に東京都心部での不動産開発、不動産再生事業などを目的に設立。設立当初から森ビルのグループ企業として事業展開し、2002年に株式を店頭登録。ジャスダック市場を経て、2022年4月に東証スタンダード市場に移行した。
サンウッドは2021年に、タカラレーベン(現MIRARTHホールディングス)との2013年以来の資本提携を解消。この際、タカラレーベンが持つサンウッドの全株式について京王電鉄が取得し、同社を持ち分法適用関連会社としていた。