資金の流出を伴わずに事業再編やM&Aを実施する手法としては合併、会社分割、株式交換、株式移転など様々なものがあるが、現物出資もそうしたスキームの一つに数えられる。「モノを出資する」という特殊性から評価や税務の課題も見え隠れする。
自社株式を対価としたM&Aは制度上すでに可能となっているが、実務上は円滑な利用を阻む一定のハードルが存在する。2018年度(平成30年度)税制改正では、このハードルをなくし、先行する諸外国並みに利用しやすい環境整備を目指す。