合成繊維大手の帝人がM&Aを加速している。同社は2020年12月、2021年1月、2月と3カ月連続でM&Aを発表(適時開示情報)した。中期経営計画にM&A枠を設けており、M&Aによる事業の成長に前向きだ。同社が目指す企業像とはどのようなものなのか。
日鉄物産と三井物産傘下の三井物産アイ・ファッションが繊維事業の統合に向けて動き出した。コロナ禍で厳しい経営環境下にあるアパレル業界では今後、今回のような事業統合や企業買収などの事例が増加する可能性が高そうだ。
国内化学合繊大手の一角を占める帝人が、2017年からM&Aを積極的に展開している。ターゲットは自動車。自動車部品メーカーを次々に買収し、炭素繊維部品による車体の軽量化で完成車メーカーへ売り込みをかけている。「川下」を目指すM&Aが始まった。
旭化成が自動車分野への攻勢を強めている。その戦略の要となるのがM&Aだ。2018年7月19日に自動車内装材大手のセージ・オートモーティブ・インテリアズ(サウスカロライナ州)を7億ドル(約791億円)で買収すると発表した。今後の戦略はいかに。