2021年は企業間で大きな「下剋上訴訟」が起こった年として記憶に残るだろう。かつては「顧客」である企業に訴訟を起こす事例は、ほとんどなかった。2021年はファーストリテイリングやトヨタなどが相次いで訴えられている。2022年はどうなるのか?
「絶対にそうはさせない」。衆院選投票日前日の10月30日、トヨタの豊田章男社長は語気を強め、政府・自民党を激しく牽制した。豊田社長は「カーボンニュートラル」政策に強い懸念を表明し、「日本のものづくりと自動車産業を守り抜く」との決意を語った。
本シリーズでは、M&Aの主幹部門が、ディールの効率・確度を上げるために、法務・知財部門とどのように協力すればよいのかをわかりやすく解説していく。今回は、シャープVSテスラの係争などから見るM&Aへの影響と対策について考えたい。