オイシックス・ラ・大地は29日、シダックスにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。オイシックスとシダックス創業家は、TOBにより両社が業務提携し、シナジー効果を引き出すことを狙っている。
オリンパスは29日、顕微鏡や工業用内視鏡などを手がける科学事業を、米投資ファンドのベインキャピタルに4276億円で譲渡すると発表した。内視鏡事業、治療機器事業を中心とする医療分野に経営資源を集中させる。今年4月に科学事業を分社して子会社のエビデント(長野県辰野町)に移管しており、この子会社の全株式を手放す。譲渡予定日は2023年1月4日。
RVHは、持ち分法適用関連会社で営農型太陽光発電所の企画・開発を手がけるBS ENERGY(東京都渋谷区)を株式交換で完全子会社化することを決めた。現在34%の持ち株比率を100%に引き上げる。RVHは2019年3月期以降4期連続で営業損失を計上しており、新規事業領域への進出で経営立て直しを目指す。
THE WHY HOW DO COMPANYは、音楽家の小室哲哉氏が全額出資で設立したエンターテインメント事業会社のPavilions(東京都港区。売上高9360万円、営業利益△4510万円、純資産△4650万円)の株式85%を取得し、子会社化することを決めた。エンターテインメント事業に本格参入するとともに、ITビジネスと音楽の融合による新規事業展開を目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2022年9月1日。
エイチ・アイ・エス(HIS)は30日、大型リゾート施設「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)を運営する同名の子会社(同。売上高116億円、営業利益△29億円、純資産389億円)の全保有株式66.67%を、香港投資ファンド「PAG」の傘下企業に666億円で譲渡すると発表した。譲渡予定日は2022年9月30日。HISはコロナ禍による海外旅行需要の激減で経営が悪化し、2022年10月期まで3期連続の最終赤字が予想されており、ハウステンボス売却による資金確保で経営の立て直しを急ぐ。
UTグループは、ベトナムで人材派遣・請負事業を手がける現地子会社Green Speed Co., Ltd.(GS有限会社。売上高12億7000万円、営業利益6000万円、純資産3億1500万円)の全持ち分を、創業者のLe Van Hoang氏に譲渡することを決めた。同じベトナム子会社であるGreen Speed Joint Stock Company(GS株式会社)に現地での人材サービス事業を全面的に集約したのを受けた措置。譲渡価額は2億9500万円。譲渡予定は2022年12月末。
日本創発グループは、映像・音響システムの開発、施工を手がけるジャパンブロードキャストソリューションズ(大阪市。売上高6億4500万円、営業利益△1億4700万円、純資産△7300万円)の第三者割当増資を引き受け、子会社化することを決めた。現在14.89%の株式を80%に引き上げる。多様化するクリエイティブ需要に対応し、新たな商品・サービスの展開につなげる。取得価額は3億6700万円。取得予定日は2022年10月4日。
日創プロニティは、タイル製造のニッタイ工業(愛知県武豊町。売上高44億4000万円、営業利益5200万円、純資産36億1000万円)、タイル輸入販売のエヌ・トレーディング(同。売上高10億8000万円、営業利益1300万円、純資産1億9400万円)の2社を子会社化することを決めた。日創プロニティはメガソーラー用架台などの金属加工を主力とするが、本業にとらわれずM&Aによる事業領域の拡大に力を入れており、その一環。取得価額は合計18億8500万円(所有割合はニッタイ工業88.2%、エヌ・トレーディング100%)。取得予定日は未確定。
HEROZは、SaaS(サービスとしてのソフトウエア)事業者向けシステム開発のストラテジット(東京都千代田区。売上高3億9700万円、営業利益3200万円、純資産8300万円)の株式86.5%を取得し子会社化することを決めた。急成長するSaaS市場の成長を取り込み、AI(人工知能)を活用した新サービスの提供につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2022年8月31日。
歯愛メディカルは、歯科技工業のTDS(横浜市。売上高5億4000万円、営業利益2800万円、純資産1億4100万円)の株式51%を取得し子会社化することを決めた。歯科技工分野における商材、サービスの品ぞろえ強化につなげる。TDSは2016年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2022年9月5日。
歯愛メディカルは、歯科技工業のサクラ歯研(大阪府堺市。売上高5億4200万円、営業利益4200万円、純資産3億8200万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。歯科技工分野での商材、サービスの共同開発を進め、歯科診療用品事業の拡大につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2022年9月5日。
あいホールディングスは、システム受託開発のInnovation Farm(東京都板橋区。売上高2億4700万円、営業利益1230万円、純資産5260万円)の第三者割当増資を引き受けて株式50.07%を取得し、30日付で子会社化した。IoT(モノのインターネット)関連の技術・開発力向上などが狙い。取得価額は非公表。
エスラインは、家電製品の配送・設置工事を手がけるクリエイト(仙台市。売上高13億1000万円、営業利益7400万円、純資産1億4400万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。東北地区における家電配送・設置の業容拡大につなげる狙い。クリエイトは1997年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2022年9月30日。
小田急電鉄は、JCBブランドのクレジットカード発行事業を会社分割の手続きでジェーシービー(東京都港区)に譲渡することを決めた。事業譲渡後もジェーシービーをカード発行会社、小田急電鉄をポイントサービス提供会社とする提携クレジットカードとして、サービスを続ける。当該事業の直近売上高は19億円。譲渡価額は96億7400万円。譲渡予定日は2023年8月16日。
ファーストブラザーズは、ビル運営管理子会社の富士ファシリティサービス(大阪市)が手がけるCRE(ファシリティーマネジメント業務・プロパティーマネジメント業務)事業とBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を会社分割して新会社に承継したうえで、新会社の全株式を国内企業に譲渡することを決めた。事業構成見直しの一環。譲渡先、譲渡価額はいずれも非公表。譲渡予定は2022年12月。
ベルテクスコーポレーションは、油圧ホースや口金具など油圧関連部材を製造するプロフレックス(さいたま市。売上高13億1000万円、営業利益1億4300万円、純資産9億8300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。油圧関連部材を新たな事業領域として取り込み、メンテナンスニーズの獲得をはじめ業容拡大につなげる。取得価額、取得予定日は非公表。
メルディアDCは、不動産仲介・戸建住宅分譲の建都住宅販売(京都市。売上高26億5000万円、営業利益4350万円、純資産4億8100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。重要課題に掲げる戸建分譲事業の拡大・成長につなげる狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2022年9月30日。
UACJと日本軽金属ホールディングス(HD)は31日、子会社を通じて手がける両社のアルミ箔事業について2023年4月1日に経営統合したうえで、統合新会社の株式の大半を官民出資ファンドの産業革新投資機構(JIC、東京都千代田区)に譲渡することで合意したと発表した。JICは統合新会社の株式80%を取得し、残る20%をUACJが保有する。JICの傘下で設備増強などを進め、単独では困難だったグローバルで競争力のあるアルミ箔メーカーとしての地位の確立を目指す。譲渡価額は未確定。
ダイオーズは1日、国内投資ファンドのインテグラル(東京都千代田区)と組んでMBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。ダイオーズ創業家の資産管理会社などの保有分を除く54%あまりの株式取得を目指す。買付代金は最大約110億円。ダイオーズはオフィスコーヒーサービス大手。海外売上高比率が47%と5割に迫る中、グローバルガバナンス体制の再構築や事業構造改革を迅速・機動的に進めるためには非公開化が望ましいと判断した。
メディカル一光グループは1日、ホームヘルスケア事業を手がける子会社のハピネライフ一光(津市)の2事業所を、福祉用具のレンタル・販売、居宅介護支援、リネンサプライなどを手がけるヤマシタ(静岡県島田市)に譲渡した。譲渡価額は非公表。
サンドラッグは1日、四国地方でドラッグストア「mac」を展開する大屋(愛媛県西条市。売上高265億5500万円、営業利益2億1600万円、純資産24億8500万円)を完全子会社化すると発表した。四国地方へのドラッグストア展開が狙い。取得価額は非公表。取得予定日は10月3日。
ニコンは2日、ドイツの3D(3次元)プリンターメーカーSLM Solutions Group AG(リューベック市。売上高104億円、当期純利益△28億4000万円、純資産45億5000万円)を買収すると発表した。増資を引き受けたうえで、TOB(株式公開買い付け)を行い、すべての普通株式と転換社債を取得する。取得金額は総額6億2200万ユーロ(約840億円。うち増資引き受け分約61億円)。デジタルマニュファクチュアリング事業の中核技術を獲得し、3Dプリンター分野の世界的プレーヤーを目指す。SLMは現在、ドイツ・フランクフルト証券取引所に上場している。
大成ラミックは、包装フィルム製造のマレーシア子会社Taisei Lamick Malaysia Sdn. Bhd.(売上高19億3000万円、営業利益△1200万円、純資産24億7000万円)の株式80.2%を、ストレッチフィルム製造の現地SCIENTEX PACKAGING FILM SDN. BHD.に譲渡することを決めた。ASEAN(東南アジア諸国連合)戦略を転換し、包装フィルムの現地生産から現地調達に切り替えるのを受けた措置。譲渡価額は19億7900万円。譲渡予定日は9月30日。