企業再編税制を活用した税務スキームが「租税回避か否か」で争われていた日本IBMの持ち株会社と国税当局との争いが2月19日、国税当局側の敗訴で決着した。国税当局は今後、還付加算金を上乗せして千数百億円を日本IBMに返還する。同様のYahoo裁判については、最高裁第1小法廷(山浦善樹裁判長)が判決期日を2月29日に指定している。
今年4月に公表された、政権担当者を含む世界の富裕層や企業が租税回避を行っていたことに係る機密文書であるパナマ文書が公表されて話題となり、先日の伊勢志摩サミットにおいて、税と透明性について議論されました。そしてサミット後の先週には、安倍首相は来年4月からの消費税率10%への増税を延期することを発表しました。今回は、税制度について考えて見たいと思います。