主人公の白熊楓は公正取引委員会に勤める29歳の女性審査官。栃木県S市にある3ホテルを、ウェディング費用の値上げ幅を3社で話し合って決めたカルテルの疑いで調査するうちに、ホテルによる納入業者いじめや、生花店6店舗による共謀などが明らかになっていく。
本書は第19回(2020年)「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた新川帆立さんの話題作。「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」。こんな前代未聞の遺言状を残して、森川栄治が亡くなった。真相解明に、凄腕の女弁護士・剣持麗子が大活躍する。