帝人は、自動車向け複合成形材料事業の中国子会社Teijin Automotive Technologies(Tangshan)Co., Ltd.(TAT Tangshan、河北省。売上高36億8000万円、営業利益△19億8000万円、純資産24億1000万円)の全株式を、現地同業の青島科達時代智能装備有限公司(山東省)に譲渡することを決めた。自動車向け複合成形材料事業に関して北米拠点に集中的に資源配分するのに伴う措置。中国拠点をめぐってはコロナ禍による事業環境の悪化などで赤字が恒常化していた。譲渡予定は2024年3月。
エフ・コードは、TEORY(東京都渋谷区)がデジタルマーケティング事業を会社分割して設立した新会社JITT(同)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。中堅・中小企業を対象とする顧客獲得などマーケティング支援の強化につなげる。当該事業の直近売上高は2億2900万円。取得価額は2億6600万円。取得予定日は2023年8月21日。
大和工業は、インドネシアの大手鉄鋼メーカーPT Gunung Raja Paksi Tbk(GRP、西ジャワ州)の形鋼事業などを取得することを決めた。GRPの形鋼事業のほか、関連企業の不動産事業を分社して設立された新会社PT Nusantara Baja Profil(同)の株式80%を取得して子会社とする。ASEAN(東南アジア諸国連合)地域でタイ、ベトナムに次ぐ第3の鉄鋼生産拠点を確保し、域内300万トン供給体制の確立を目指す。取得価額は約483億円。2024年4~6月に取得完了を目指す。
サンケン電気は、TMR(トンネル磁気抵抗)センサー技術を提供する米国クロッカス・テクノロジー・インターナショナル・コーポレーション(カリフォルニア州)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。電気自動車に代表されるe‐モビリティーをはじめ、クリーンエネルギー、オートメーション関連など成長分野の需要を取り込む。クロッカスの設立は2006年。取得価額は約597億円。2023年末までの取得完了を見込む。
ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、エレベーターの保守管理を手がけるエミック(札幌市)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。北海道における事業基盤の強化の一環。エミックは1993年に設立し、保守管理台数は札幌市を中心に約670台という。取得価額は非公表。取得予定日は2023年9月1日。
ロックペイントは8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社の内海東吾社長が代表取締役を務める辻商事(大阪市)がTOB(株式公開買い付け)を行い、41.57%の株式を取得する。買付代金は最大113億800万円。創業家の資産管理会社などが保有する残る58%余りの株式はTOBに応募しない。国内塗料市場が人口減少などを背景に縮小に向かう中、足元の業績や株価動向にとらわれず、中長期的な視点から企業変革を進めるためには非公開化が望ましいと判断した。ロックペイントはTOBに賛同を表明している。
レオパレス21は、ベトナムで物流倉庫を運営するシンガポール子会社ASPENN INVESTMENTS PTE. LTD.(売上高ー、営業利益△300万円)の全保有株式95%を、両備ホールディングス(岡山市)傘下の投資会社CASCO INVESTMENTS LIMITED(英領バージン諸島)に譲渡することを決めた。非中核事業や不採算事業の譲渡・撤退方針に基づく構造改革の一環。譲渡価額は13億9500万円。譲渡予定日は8月14日。
エバラ食品工業は、粉末・液体調味料製造の丸二(広島市。売上高23億4000万円、営業利益△0百万円、純資産5億800万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。粉末調味料の製造技術・ノウハウの獲得や小容量商品に関する生産能力の向上などを見込むほか、西日本エリアの味覚や嗜好を捉えた商品開発にも役立てる。丸二は1967年設立で、ラーメン、うどんなど麺類の粉末・液体スープや和風だしなどを主力とする。取得価額は非公表。取得予定日は2023年10月2日。
キヤノンマーケティングジャパンは、東京日産コンピュータシステムに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。成長戦略の柱と位置付けるITソリューション事業の業容拡大につなげる。買付代金は最大約109億9400万円。東京日産コンピュータシステムはTOBに賛同している。
キョウデンは9日、創業者の橋本浩氏(元会長・社長)が社長を務めるクラフト(東京都品川区)がキョウデンに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。クラフトは全株式を取得し、キョウデンの株式を非公開化する。主力のプリント基板事業を取り巻く市場環境や技術ニーズが大きく変化する中、事業構造の転換を推し進めるためには迅速な意思決定体制の構築が急務との判断による。買付代金は最大105億667万円。キョウデンはTOBに賛同を表明した。
名古屋鉄道は9日、物流子会社の名鉄運輸とNIPPON EXPRESSホールディングス傘下の日本通運の特別積み合わせ貨物運送(特積み)事業、日本通運子会社のNXトランスポート(東京都千代田区。売上高450億円、営業利益4200万円、純資産50億円)を統合すると発表した。不特定多数の荷主の貨物を1台の車両にまとめて積載して輸送する特積み事業を拡大・強化する。名鉄運輸と日本通運は2015年に資本業務提携し、特積み分野で集配の共同化や拠点の相互利用を進めてきたが、事業統合へ発展させる。
三光産業は、工業用ゴム製品を製造する五反田ゴム工業(広島県北広島町。売上高1億9000万円、営業利益269万円、純資産3200万円)の全株式を取得し、10日付で子会社化した。昨年12月に傘下に収めた野菜調理器(スライサー)メーカー、ベンリナー(山口県岩国市)の製造工程での相乗効果などを見込む。五反田ゴム工業は1989年設立で、自動車用や土木・建築用を中心に、ガスケット・パッキン類、防振ゴム、ゴムホースなどのゴム製品を主力とする。取得価額は5200万円。
シイエム・シイは、自動車の車検・点検や板金塗装を手がける府中自動車(東京都府中市。売上高10億2000万円、経常利益4600万円、純資産3億9100万円)の株式70%を取得し、子会社化することを決めた。EV(電気自動車)の普及や自動運転の進展に伴い自動車整備業が転換期を迎える中、現場作業を支援する新たな商材開発などにつなげる。シイエム・シイは自動車向けを中心とする技術マニュアル作成を主力とする。府中自動車は1962年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2023年9月15日。
グローバルキッズCOMPANYは、子会社のグローバルキッズ(東京都千代田区)が運営する東京都認証保育所6施設を、保育・飲食事業のSHINKS‐K(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。併せて、グローバルキッズ子会社で保育施設運営のT‐Kids(東京都千代田区)の全株式もSHINKS‐Kに譲渡する。首都圏におけるエリア特性や保育需要などを踏まえ、中長期的に堅調な収支が見込まれる保育所運営に経営資源を集中し、経営の効率化につなげる。
テノ.ホールディングスは、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの障害福祉施設を運営するウイッシュ(愛知県小牧市。売上高4億9300万円、営業利益4700万円、純資産1億4500万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。主力領域である育児・家事・介護に関連した事業拡大を成長戦略の柱としており、その取り組みの一環。取得価額は5億6900万円。取得予定日は2023年10月3日。
UUUMは、芸能タレント育成・マネジメント子会社のHONEST(東京都港区。売上高1億600万円、営業利益△3420万円、純資産△2220万円)の全株式93.75%を、UUUM創業者・現会長の鎌田和樹氏に譲渡することを決めた。構造改革の一環として事業の撤退・統合を検討していたところ、これまでHONESTの事業を主導してきた鎌田氏から譲渡の申し出があったという。8月9日に発表されたUUUMに対するフリークアウト・ホールディングスのTOB(株式公開買い付け)成立による子会社化を前提としている。HONESTの設立は2020年。譲渡価額は7500万円。譲渡予定日は2023年9月15日。
フリークアウト・ホールディングスは10日、ユーチューバー事務所を運営するUUUMにTOB(株式公開買い付け)を行い、子会社化すると発表した。フリークアウトは広告配信サービスを主力とするが、新たにインフルエンサーマーケティング市場に進出し、グループ事業の拡大につなげる。UUUM株の65%を取得する予定で、買付代金は最大97億430万円。一方、UUUMは新規参入の増加に伴う競争激化などを受け、かねて他社との資本提携の可能性について検討していた。UUUMはTOBに賛同している。
伊藤忠商事は10日、住宅資材大手の大建工業に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。伊藤忠は大建工業株式の36.34%を持つ筆頭株主。買付代金は最大497億8976万円。大建工業はTOBに賛同意見を表明した。
創建エースは、工務店支援事業を手がける絆ジャパン(東京都新宿区)からアクア事業(ナノバブル発生装置「ビューティアクア」の販売事業)を取得することを決めた。主力の建築事業との親和性が高く、事業基盤の強化につながると判断した。ビューティアクアは給水管に設置するもので、微細気泡の発生で入浴、洗濯、掃除の際の洗浄効果が高まるなどの利点があるという。当該事業の直近売上高は2億6200万円。取得価額、取得予定日は未確定。
KPPグループホールディングスはフランス子会社を通じて、工業用パッケージ製品の加工・販売を行うカナダLovepac Inc.(モントリオール)の全株式を取得し、子会社化した。北米でパッケージ製品事業を強化するとともに、Lovepacの持つ技術・ノウハウを欧州事業でも共有するなど相互連携を進める。取得価額、取得日は非公表。
ルネサンスは、スポーツクラブを運営する東急スポーツオアシス(東京都墨田区)の株式60%を東急不動産(東京都渋谷区)から追加取得し、子会社化することを決めた。持ち株比率を現在の40%から100%とする。コロナ禍をきっかけにスポーツクラブを取り巻く事業環境が厳しさを増す中、ルネサンスは今年3月末に東急スポーツオアシスに40%を出資し、共同運営に乗り出したが、連携や協業の効果をさらに引き出すには子会社化が必要と判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2024年3月31日。
ラクスルは10日、印鑑ネット販売最大手のAmidAホールディングスに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。ラクスルが展開する印刷通販とAmidAの印鑑通販は顧客の親和性が高く、双方のサプライチェーン(供給網)を融合することで、競争優位性の高い価格や納期の実現につなげる。買付代金は最大40億166万円。AmidAはTOBに賛同意見を表明した。
クルーズは、EC(電子商取引)システム構築・運用支援を手がける子会社のCROOZ EC Partners(東京都渋谷区。売上高4億900万円、営業利益5300万円、純資産6100万円)の全株式を、投資会社のヴェスタホールディングス(東京都世田谷区)に譲渡することを決めた。今後の成長分野として、ゲームをすることで仮想通貨などを得るGameFi(ゲームファイ)事業や、メディア事業に経営資源を集中させるのに伴う措置。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年10月1日。
アドベンチャーは、ネット専業の旅行会社で東証グロース市場上場の旅工房を子会社化することを決めた。旅工房が実施する第三者割当増資を引き受けて、持ち株比率を現在の5.98%から58.24%に引き上げる。重点領域と位置付ける海外ツアー事業の基盤強化につなげる狙い。旅工房は海外向けを中心とするパッケージ旅行を主力とするが、コロナ禍の影響で債務超過に陥るなど財務体質の改善が急務になっていた。取得価額は31億1000万円(うち増資引受分は30億円)。取得予定日は2023年10月31日。
ミンカブ・ジ・インフォノイドは、サッカーや野球などのスポーツ情報メディアサイトを運営するフロムワン(東京都中央区。売上高10億1000万円、営業利益2200万円、純資産△3億7900万円)の全株式を電通グループなどから取得し、子会社化することを決めた。スポーツ分野に特化したメディアの拡充などが狙い。電通の出資比率は50.61%。取得価額は約1000万円(備忘価格)。2023年9月1日までに取得を完了する予定。