三洋貿易は、バイオ創薬支援や遺伝子解析受託サービスを手がけるKOTAIバイオテクノロジーズ(大阪府吹田市)の株式95.8%を取得し、子会社化した。昨年参入したバイオ関連事業の成長につなげる。KOTAIバイオテクノロジーズは大阪大学免疫学フロンティア研究センターの研究成果を事業化するため、2016年に発足したベンチャー。取得価額、取得日は非公表。
ツムラは、中成薬と呼ばれる中国伝統の薬剤を手がける傘下の陝西紫光辰済薬業有限公司(陝西省。売上高11億8000万円、営業利益1500万円、純資産7億5200万円)の全持ち分を31日付で現地企業に譲渡した。ツムラは今年5月に現地子会社を通じて陝西紫光辰済を傘下に収めた。しかし、地元の陝西省宝鶏市政府から国家政策・関連法規などに関して解釈の相違があったとの連絡があったため、協議を進めてきたが事業を継続実施する条件が満たされないと判断した。譲渡価額は約48億5400万円。
オートバックスセブンは、ドイツ車BMWの正規ディーラー子会社のモトーレン栃木(宇都宮市)の全株式を、大手自動車ディーラーの茨日ホールディング(水戸市)に譲渡することを決めた。BMW日本法人のビー・エム・ダブリュー(東京都港区)が進める正規ディーラーのエリア再編への協力の一環。モトーレン栃木の設立は2005年。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年9月1日。
オートバックスセブンは、ドイツ車BMW/MINI正規ディーラー子会社のアウトプラッツ(東京都豊島区)の全株式を双日に譲渡することを決めた。BMW日本法人のビー・エム・ダブリュー(東京都港区)が進める正規ディーラーのエリア再編への協力の一環。アウトプラッツの設立は1988年。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年9月1日。
エフ・コードは、運用型広告の運用代行などを手がけるCRAFT(東京都江東区。売上高3億8000万円、営業利益1億7000万円、純資産5億6300万円)の株式80%を取得し、子会社化することを決めた。CRAFTが持つデジタルマーケティングのノウハウや制作力を活用し、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進とCX(顧客体験)の改善を包括的に進める体制づくりにつなげる。CRAFTは2016年に設立。取得価額は14億8300万円。取得予定日は2023年8月15日。
秩父鉄道は生命保険の販売事業を、りそな銀行系保険代理店のジェイアンドエス保険サービス(東京都中央区)に譲渡することを決めた。保険手数料収入の減少などで安定的な事業継続が困難と判断した。秩父鉄道は1984年からアフラック生命保険の保険販売を手がけてきたが、契約者の高齢化による自然減が進んだうえ、競争激化で新規契約の獲得もままならない状況にあったという。譲渡価額は7000万円。譲渡予定日は2023年9月1日。
ローランド ディー.ジー.は壁紙材・インク開発のリトアニアUAB Dimense print(ヴィリニュス)の株式50.1%を取得し、子会社化することを決めた。壁紙市場に本格的に参入する狙い。UAB Dimenseは独自のインクと壁紙材を組み合わせ、独創的な表現の壁紙デザインをデジタル印刷で実現する技術に強みを持つ。取得価額は非公表。取得予定は2023年9月下旬。
WOWOWは傘下企業を通じて、通信販売・EC(電子商取引)を中心としたコールセンター事業を手がけるフロストインターナショナルコーポレーション(東京都世田谷区。売上高11億3000万円、営業利益△200万円、純資産4億3400万円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。テレマーケティング部門の成長促進につなげる狙い。フロストは1990年に設立。取得価額は非公表。
ASAHI EITOホールディングスは、内外壁装材など建築仕上げ塗材を開発・製造する山本窯業化工(大阪府吹田市。売上高8億2500万円、営業利益△8750万円、純資産5億4000万円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。住宅設備機器製造事業から派生する分野に展開する事業多様化戦略の一環で、ベトナムなどアジア市場への製品供給も視野に入れている。山本窯業化工は1961年に設立。取得価額は1億5750万円。
コアコンセプト・テクノロジーは、ソフトウエア受託開発の電創(川崎市。売上高1億9600万円、営業利益1110万円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。IT人材の獲得などを通じてDX(デジタルトランスフォーメーション)支援サービスの事業拡大につなげる。電創は1990年設立で、金融機関や製造業向けに強みを持つ。取得価額は3800万円(うち株式取得分は1000万円)。
ケア21は、エム・ケー企画(埼玉県三郷市)の訪問介護事業(1拠点)を1日付で取得した。近隣事業所間の連携を進め、介護サービスの充実につなげる。ケア21は昨年10月、同じ三郷市内で別の企業から訪問介護事業(1拠点)を取得している。取得価額は非公表。
伊藤忠商事は2日、子会社の伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)をTOBで非公開化すると発表した。エンジニアリソースの確保やデジタルバリューチェーンの拡充による事業領域の拡大、グローバル事業展開の高度化といったシナジー効果を狙う。CTCは本TOBに賛成の意見を表明し、株主に応募を推奨している。
ニデックは、米国のプレス機周辺装置メーカーのオートマチック・フィード・カンパニー(オハイオ州)と関連会社2社の全持ち分を取得し、8月1日付で子会社化した。オートマチック・フィードは1949年設立で、グループ3社の2022年12月期の売上高は約45億円。自動車ボディパーツ市場で70%のシェアを持ち、米国大手自動車メーカーや主要自動車部品メーカーと取引関係にある。取得価額は非公表。
チェンジホールディングスは2日、イー・ガーディアンをTOB(株式公開買い付け)と第三者割当増資引き受けを通じて連結子会社化すると発表した。49.90%の株式を取得する予定で、総額約162億円を投じる。サイバーセキュリティー業界の再編を実現するうえで、イー・ガーディアンを傘下に取り込むことが必要と判断した。イー・ガーディアンの東証プライム市場への上場は維持される。同社はTOBに賛同している。
東洋製罐グループホールディングスは、飲料用アルミ缶製造のタイ子会社Bangkok Can Manufacturing Co., Ltd.(BCM。売上高140億円、営業利益△8億1200万円、純資産76億3000万円)の株式51%超を、ガラスびんやプラスチック容器を製造する現地Bangkok Glass Public Company Limited(BG)に譲渡することを決めた。BGとの共同経営に移行することで、タイでの事業基盤の強化につなげる。東洋製罐は48.9%以下の株式を引き続き保有する。譲渡価額は今後の協議を経て決める。譲渡予定は2024年中。
IDECは、自律型電動ホイールメーカーのフランスez‐Wheel SASの株式80%を取得し、子会社化した。IDECはパートナーシップ契約に基づき、今年4月からez‐Wheelのホイール製品の国内独占販売を始めたが、自動車メーカーを中心に引き合いが活発なことから、子会社としてグループに取り込むことで一層の相乗効果が見込めると判断した。取得価額は非公表。取得日は2023年8月1日。
焼津水産化学工業は4日、同社に対して国内投資ファンドのJ‐STAR(東京都千代田区)がTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。J‐STARは焼津水産の全株式を取得し、非公開化する。焼津水産は主力である天然調味料の国内市場が縮小に向かう中、ファンドの傘下で経営管理の強化や海外展開の加速を進め、業界再編を先導できる体制を構築する。買付代金は最大130億1044万円。焼津水産はTOBに賛同を表明した。
三井松島ホールディングスは傘下企業を通じて、各種レジスター用レシート用紙などのカツマタ(埼玉県朝霞市)から感熱紙加工販売事業を取得することを決めた。感熱レジロールの消費量が大きく成長分野の大手コンビニチェーン向け市場に参入する狙い。カツマタは1976年設立で、三菱製紙傘下の三菱王子販売(東京都墨田区)の100%子会社。取得価額は非公表。取得予定は2023年10月。
GSIクレオスは4日、EC(電子商取引)支援事業を手がけるCODESHARE(東京都目黒区)からレディースファッション通販サイト「fifth」事業を取得したと発表した。受け皿となる新会社SHARE(東京都品川区)を設立し、アパレルEC事業に本格参入した。取得日は2023年4月1日。取得価額は非公表。