サノヤスホールディングスは9日、造船事業から撤退すると発表した。100%子会社のサノヤス造船(大阪市。売上高283億円、営業利益△29億3000万円、純資産80億9000万円)の全株式を、新来島どっく(東京都千代田区)に譲渡する。譲渡予定日は2021年2月28日。世界的に新造船需要の縮小と設備過剰が続く中、単独での生き残りは困難と判断した。赤字事業を切り離し、産業用・建設用機械装置の製造や遊園地施設の建設などに経営資源を集中する。
IDホールディングスは、ソフト開発を手がけるウィズ・ホールディングス(東京都江東区。売上高27億9000万円、営業利益1億7600万円、純資産7億700万円)を子会社化することを決めた。ウィズ・ホールディングスは持ち株会社で、1981年に設立したシステムデザイン(茨城県日立市)を中核子会社として交通、製造、医薬、公共、エネルギーなど幅広い分野でソフト開発の実績を積んできた。顧客基盤や技術力の強化が狙い。株式78.4%を10億9800万円で取得したうえで、その後に株式交換により完全子会社化する。
ダイドーリミテッドは、持ち分法適用関連会社で米国発の著名衣料品ブランド「Brooks Brothers」を取り扱うブルックスブラザーズジャパン(東京都品川区。売上高106億円、営業利益△4100万円、純資産42億9000万円)を子会社化することを決めた。合弁相手の米ブルックスブラザーズ・グループが保有する株式を追加取得し、現在40%の持ち株比率を80.5%に高める。取得価額、取得日は未定。
ユーザベースは9日、米国で展開するオンライン経済情報メディア「Quartz」事業から撤退すると発表した。現地持ち株会社Quartz Intermediate Holdings(デラウエア州。売上高5億4400万円、営業利益△16億2000万円、純資産92億5000万円)の全株式を、中核事業子会社のQuartz Media(ニューヨーク市)のザッカリー・スワードCEO(最高経営責任者)が設立した新会社に9日付で譲渡した。
アンジェスは9日、先端的なゲノム編集技術を持つ米エメンドバイオ(ニューヨーク州。売上高―、営業利益△5億6700万円、純資産△6億5300万円)を2億5000万ドル(262億5000万円)で買収すると発表した。議決権ベースで現在40%の株式を保有しているが、追加取得して12月15日付で完全子会社化する。
東都水産は9日、九州を本拠にセメントや建築・土木、医療関連など広範な事業を手がける麻生(福岡県飯塚市)が同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。麻生は3分の1超の株式取得を目指す。買付予定数の上限は設けておらず、50%超を取得し、連結子会社化することも想定している。ただ、東都水産の東証1部上場は維持される見通し。麻生グループは「食」という新たな事業領域への展開に弾みをつける。
テイ・エス テックは9日、今仙電機製作所(東証1部・名証1部上場)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。本TOBにより現在3.06%の所有割合を25.00%に引き上げて、持分法適用関連会社とする。併せて今仙電機が実施する第三者割当増資を引き受け、経営を実効支配できる34.00%へ引き上げる方針だ。
木曽路は、焼肉店を首都圏で展開する大将軍(千葉市。売上高47億4000万円、営業利益△1億6800万円、純資産7億3700万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。木曽路はしゃぶしゃぶの最大手として知られるが、居酒屋や焼肉などの業態も手がけている。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月27日。
りそなホールディングスは10日、51.15%の株式を保有する連結子会社の関西みらいフィナンシャルグループ(FG)に対して完全子会社を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。銀行を取り巻く経営環境が厳しくなり、一体化による相乗効果で収益力を向上するのが狙い。少数株主へ流れていた配当を内部に取り込むことで資本の増強にもつなげる。
三井化学と三井物産は11日、中堅化学メーカーの本州化学工業(東証2部)にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。三井化学と三井物産は本州化学の株式を各26.99%保有する。両社はTOBを通じて全株式を取得し、最終的に三井化学51%、三井物産49%の持ち株比率とする予定。買付開始は2021年5月ごろをめどとしている。買付代金は最大96億6394万円。
グレイステクノロジーは、マニュアル制作を主力とするHOTARU(大阪市。売上高13億7000万円、営業利益1億3300万円、純資産25億2000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。グレイスは産業機械用マニュアル作成などの大手。取得価額は14億3400万円。取得予定日は2020年11月13日。
TSIホールディングスは、「アンシェヌマン」などのレディース用セレクトショップを展開する子会社のアナディス(東京都渋谷区)の全株式を、婦人服製造などのヒロタ(岐阜市)に譲渡することを決めた。事業構造の抜本的な見直しに向けて、国内事業子会社を1社に集約・統合する方針を打ち出しており、この一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月1日。
三越伊勢丹ホールディングスは、傘下の三越伊勢丹を通じて保有する三越伊勢丹不動産(東京都新宿区。売上高30億2000万円、営業利益4億900万円、純資産134億円)の全株式を、米大手投資ファンドのブラックストーン・グループに譲渡することを決めた。百貨店を取り巻く経営環境が厳しさを増すのを受けた事業の選択と集中の一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月4日。
ファルテックは、自動車用品製造の中国合弁子会社「広東発爾特克汽車用品有限公司」 (FCC、広東省。売上高3億円8200万円、経常利益△3280万円、純資産4億8400万円)の全持ち分(所有割合70%)を、合弁相手の広東時利和汽車事業集団有限公司(広東省)に譲渡することを決めた。ファルテックはFCC株式の譲渡に先立ち、FCCの事業をファルテック中国子会社の佛山発爾特克汽車零部件有限公司(広東省)に移管する。
ココカラファインは、兵庫県を中心に関西で調剤薬局・ドラッグストアを70店舗展開するフタツカホールディングス(神戸市。売上高119億円、営業利益8億7900万円、純資産19億3000万円)の全株式を取得し子会社化した。12日付。フタツカは1983年に創業。地域におけるドミナント(集中出店)の一環。取得価額は非公表。
くふうカンパニーは、こども向け知育アプリ事業を手がけるキッズスター(東京都渋谷区。売上高2億5100万円、営業利益5100万円、純資産1億1500万円)の株式50%を取得し子会社化することを決めた。こども関連事業に本格的に進出する。取得価額は4億円。取得予定日は2020年12月中。
ジーンテクノサイエンスは、再生医療事業に取り組む子会社のセルテクノロジー(東京都中央区。売上高8320万円、営業利益△2億2600万円、純資産4370万円)の全株式を、化粧品開発のリバース(札幌市)に12日付で譲渡した。当初(7月時点)は医薬品・医療機器を製造販売する同仁グループ(熊本市)に譲渡する予定だったが、譲渡先が変更となった。譲渡価額は0円。
歯愛メディカルは、電力小売り事業の新潟県民電力(新潟市。売上高3億1600万円、営業利益2400万円、純資産△500万円)の株式60%を取得し子会社化した。12日付。新潟県民電力は2017年に県内第一号の新電力供給事業者として設立。取得価額は非公表。
TOKAIホールディングスは、静岡県東部でビルメンテナンス事業を展開するイノウエテクニカ(静岡県沼津市)の全株式を取得し子会社化した。同県内でのビルメン事業の拡大が狙い。取得価額は非公表。取得日は2020年11月6日。
テレビ朝日ホールディングスは、商品企画・開発のイッティ(東京都渋谷区。純資産10億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。テレビ放送と連携した通販事業の拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月中。
近鉄グループホールディングスは傘下企業を通じて、製造現場で使われる作業台やツールワゴンなどの工業用金属製品を販売するサカエ(大阪市。売上高169億円、純資産124億円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。モノづくり分野の販売チャンネルを取り込み、B2B(事業者間)取引の事業拡大を目指す。サカエは1961年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。
カクヤスグループは、業務用酒類販売のダンガミ(福岡市。売上高78億8000万円、営業利益2億1500万円、純資産15億1000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。「カクヤスモデル」と呼ばれる酒類販売モデルの地方展開の第二弾。カクヤスは今年5月に同じく福岡市にある酒類販売のサンノーを傘下に収めており、これに次ぐ。取得価額は21億4600万円。取得予定日は2020年12月1日。
サイネックスは、システム開発のベック(大阪市)の全株式を取得し子会社化した。12日付。システム開発を内製化し、eコマース系など各種ICT(情報通信)サービスの価格競争力向上につなげる。取得価額は非公表。
三光合成は、ヤマト・インダストリー傘下のHMトヤマ(群馬県伊勢崎市)から射出成形・加工事業を取得することを決めた。群馬県内での生産拠点確保の一環で、新たな商圏開拓を目指す。当該事業の直近業績は売上高13億1000万円、営業赤字6700万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。
システムソフトは、APAMAN傘下でコワーキングスペース・レンタルオフィス運営を手がけるfabbit(東京都千代田区。売上高13億1000万円、営業利益△1億1300万円、純資産1億6200万円)を吸収合併することを決めた。fabbitはIT分野の技術・アイデアの事業化支援を目的に、国内外46カ所に施設(提携先を含む)を展開し、デジタル関連企業を含めて1万人を超える会員を持つ。システムソフトは自社のシステム開発領域との相乗効果が期待できると判断した。合併予定日は2021年1月1日。
日本フェンオールは、消防・防災機器メーカーのシバウラ防災製作所(長野県松本市。売上高32億円、営業利益3億5100万円、純資産16億1000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。日本フェンオールが主力とするガス消火装置など既存事業との親和性が高く、相乗効果が見込めると判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月5日。
うるるは、出張撮影マッチングサービスを展開するOur Photo(東京都千代田区。売上高1億2300万円、営業利益△800万円、純資産400万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。うるるが手がける幼稚園・保育園向け写真販売システム「えんフォト」との連携を進め、事業拡大を目指す。取得価額は2億3000万円。取得予定日は2020年12月中。
スプリックスは、学習塾運営の湘南ゼミナール(横浜市。売上高143億円、営業利益7090万円、純資産15億3000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。湘南ゼミナールが持つ大学受験指導ノウハウを取り込み、小学生から大学受験に向かう高校生まで幅広い年代層に対応したサービス展開につなげる。取得価額は45億4500万円。取得予定日は2020年12月25日。
エル・ティー・エスは、コンピューターシステム開発のソフテック(静岡県長泉町。売上高6億8400万円、営業利益4050万円、純資産8690万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。静岡・東海エリアでの事業拡大とともに、新型コロナによって進展するリモートワークなどに必要なシステム整備・運用支援ニーズへの対応を強化する。取得価額は1億6800万円。取得予定日は2020年12月3日。
オープンハウスは13日、投資用マンション事業を手がけるプレサンスコーポレーションに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。オープンハウスはプレサンス株式を31.82%保有する筆頭株主。TOBを通じて株式を追加取得し、持ち株比率を最大62.49%に引き上げを目指す。プレサンスはTOBに賛同している。同社の東証1部上場は維持される見通し。
常磐開発は13日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社会長の佐川藤介氏が設立したエタニティ(福島県いわき市)がMBOを目的とするTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式の取得を目指す。常磐開発はTOBに賛同している。主力の建設事業を取り巻く経営環境が厳しくなる中、環境関連をはじめ新規分野への展開など抜本的な構造改革を進めるためには短期的な業績や株価動向にとらわれない体制づくりが必要と判断した。
ディア・ライフは、ジャスダック上場で保険サービス事業などを手がけるNFCホールディングスが全額出資で設立予定の新会社DLXホールディングス(東京都新宿区)の株式51.22%を第三者割当増資の引き受けを通じて取得し、子会社化することを決めた。コールセンターによる保険契約の取次業務を担う人材派遣事業を取り込むのが狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月8日。
阿波銀行は、登録金融機関業務にかかる顧客の証券口座に関する権利義務を会社分割により野村証券に譲渡することを決めた。顧客口座の管理全般や営業に関する後方支援などを野村証券が担当し、勧誘・販売・フォローなどを阿波銀行が担当することで、役割分担を明確化し、効率的な運営体制を整える。分割する対象事業の直近売上高は8億6300万円。譲渡予定日は2021年6月21日。譲渡に伴う対価の交付はない。
藍沢証券は、あけぼの投資顧問(東京都千代田区)の株式73.75%を取得し、12月8日付で子会社化することを決めた。そのうえで、藍沢証券子会社のあすかアセットマネジメント(東京都千代田区)が2021年2月1日付で、あけぼの投資顧問を吸収合併する。運用体制を強化し、国内外の機関投資家をはじめ様々な投資家ニーズに対応する。