リアルワールドは、Webメディア事業のプルチーノ(札幌市)から電子書籍紹介サイト「漫画大陸」を取得した。漫画・電子書籍などオンラインコンテンツ市場が急速に拡大する中、自社メディア事業とのシナジー(相乗効果)を見込む。対象事業の直近業績は売上高1億1500万円、営業利益1億300万円。取得価額は2億2000万円。取得日は2020年11月1日。
マルハニチロは、アラスカ産水産物の加工販売を手がける米子会社Peter Pan Seafoods Inc.(ワシントン州)の事業を、現地同業の米Northwest Fish Company LLC(同)に譲渡することを決めた。主力とするアラスカ産紅鮭・カラフト鱒事業は近年、新規生産者の参入に伴う原料魚価の高騰、集魚不足によるコスト高・生産減などで営業損失が続き、収支改善が見込めず、事業撤退することにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月31日。
加賀電子は、民事再生支援に関するスポンサー契約に基づき、11月2日付で新設分割された新「旭東電気」(大阪市。資本金9900万円)の全株式を取得し、子会社化した。旭東電気は安全ブレーカー、漏電遮断器製造や電子機器受託製造(EMS)事業などを手がけるが、2020年4月に大阪地裁に民事再生手続きを申し立て、事実上行き詰まり、同8月末に加賀電子がスポンサー契約を結んでいた。
綿半ホールディングスは、調剤薬局経営のほしまん(長野県佐久市)の全株式を取得し子会社化した。2日付。ほしまんは1945(昭和20)年に創業し、長野県の佐久市に2店舗、小諸市に1店舗を経営する。綿半は同社を傘下に取り込み、仕入れ機能の共有化による取扱品の拡充や、スーパーセンター(食品スーパーとディスカウントショップの一体型店舗)への出店拡大につなげる。取得価額は非公表。
アウトソーシングは4日、アイルランド最大の人材派遣・紹介会社Cpl Resources plc(ダブリン。売上高697億円、営業利益30億5000万円、純資産154億円)を買収すると発表した。約389億円(別にアドバイザリー費用7億6000万円)を投じて、全株式を取得する。Cplは1990年設立で、ユーロネクスト・グロース・ダブリンとロンドン証券取引所AIMに上場する。Cplの広範な顧客基盤を取り込み、欧州をはじめグローバル市場での事業拡大を目指す。買収完了は2021年1~3月を見込む。
セガサミーホールディングスは、アミューズメント施設企画・運営子会社のセガエンタテインメント(東京都大田区。売上高406億円、営業利益1億7800万円、純資産188億円)の株式85.1%を、遊戯機器レンタル事業のGENDA(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。新型コロナウイルスの影響でアミューズメント施設分野では稼働率が大幅に低下するなど厳しい環境に置かれ、収益改善に向けて様々な選択肢を検討してきた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月30日。
アイ・ピー・エスは、在留フィリピン人向け人材紹介・派遣事業を、外国人専門の賃貸住宅保証事業などを手がけるグローバルトラストネットワークス(東京都豊島区)に譲渡することを決めた。在留フィリピン人関連事業は2019年3月期以降、2期連続でセグメント営業損失に陥っているが、新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、収益改善が困難となっていた。今後、アイ・ピー・エスは主力通信事業に経営資源を集中する。当該事業の直近業績は1億6400万円。
INCLUSIVEは、コンテンツ事業のカヤック(神奈川県鎌倉市)から注文住宅マッチングサイト「SuMiKa」事業を取得した。5日付。各種のサイト改善策を実施し、「SuMiKa」のプラットフォーム収益と広告収益を拡大させる。取得価額は非公表。
UTグループは、製造業を中心に人材派遣・請負事業を展開するシーケルホールディングス(水戸市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。シーケルホールディングスは持ち株会社で、傘下に事業子会社のシーケル(同。売上高30億2000万円、営業利益1億4400万円、純資産4億6800万円)を持つ。日立製作所グループを中心に製造業が集積する茨城県での事業基盤を拡充する。取得価額は17億800万円。取得予定日は2020年11月30日。
フロイント産業は、イタリアの医薬品製造機械メーカーCos. Mec S.r.l.(売上高12億2000万円、営業利益7700万円、純資産2億3600万円)の全株式を取得し、5日付で子会社化した。日本、米国、欧州の3極体制で、新興国を含む世界市場への展開を加速する。取得価額は約12億円。
日本アジアグループは5日、MBO(経営陣による買収)を通じて株式を非公開化すると発表した。山下哲生会長兼社長の依頼に基づき、米投資ファンド、カーライル・グループがTOB(株式公開買い付け)を実施し、日本アジアグループを完全子会社する。買付代金は最大164億円。
投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)は、京阪神ビルディングに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ストラテジックキャピタルは20年9月末時点で、共同保有者の分を含め9.7%の株式を保有している。今回、約20%の株式を追加取得し、経営に対する発言力を高めることが狙い。ストラテジックキャピタルは旧村上ファンド出身者が代表を務めている。
日本郵政は5日、豪物流子会社トール・ホールディングスが豪、ニュージーランドで手がける宅配便などの荷物輸送(エクスプレス)事業について、売却を検討することを決定したと発表した。日本郵政は2015年に約6500億円を投じてトールを買収したが、業績が低迷している。世界を結ぶ国際物流事業は継続する。
コンドーテックは、土木建築用足場など架払工事業のフコク(仙台市。売上高12億8000万円、営業利益1700万円、純資産2億3200万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。社会インフラの老朽化に伴う維持修繕分野の事業基盤強化につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月18日。
読売新聞グループ本社は6日、よみうりランド(東証1部上場)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。読売新聞グループはよみうりランドの株式16.27%を直接保有する筆頭株主。よみうりランドは遊園地「よみうりランド」や競馬場、ゴルフ場などを運営するが、新型コロナウイルス感染症の影響で足元の業績が悪化している。読売新聞グループの総合力を活用して事業基盤を強化する。
三洋貿易は、健康食料原料や化粧品原料、工業薬品の輸出販売を手がけるグローバル・トレーディング(東京都千代田区。売上高4億2600万円、純資産1億2000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ライフサイエンス分野の事業補完や海外拠点活用を通じた事業拡大を見込む。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月27日。