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アルプス物流<9055>、米KKR傘下のロジスティードによるTOBを受け入れ

2024-05-09

アルプス物流は9日、米投資ファンドのKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)傘下で物流大手のロジスティード(旧日立物流)によるTOB(株式公開買い付け)を受け入れると発表した。ロジスティードはアルプス物流の筆頭株主であるアルプスアルパインの保有分を除く約51%の株式を取得する。買付代金は約1051億円。TOB成立後、自己株取得などの手続きを経て、ロジスティードは最終的にアルプス物流株式の80%を保有する予定。ロジスティードは電子部品物流・調達物流に強みを持つアルプス物流を取り込み、物流サービスの高付加価値化や顧客基盤の拡大につなげる。

アルプス物流はTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBは8月中旬をめどに始まる見通し。TOBが成立すれば、アルプス物流の東証プライム市場への上場は廃止となる。

TOB主体はロジスティードが設立した買収目的会社のLDEC(東京都中央区)。アルプス物流株の買付価格は1株につき5774円で、TOB公表前日の終値3815円に51.35%のプレミアムを加えた。買付予定数は1821万1672株。下限は所有割合17.9%にあたる636万8200株。

アルプス物流を持ち分法適用関連会社とするアルプスアルパインは、所有する48.74%(間接所有を含む)についてTOBに応募せず、TOB成立後、アルプス物流が実施する自己株取得にすべて応じる。そのうえで、アルプスアルパインはLDECを通じて20%再出資し、アルプス物流の経営に関与する。

アルプス物流の前身は1964年に梱包資材販売・輸送を手がける渡駒として横浜市で設立。1967年にアルプス電気(現アルプスアルパイン)が資本参加。1970年にアルプス運輸に社名を改め、1897年に現在のアルプス物流となった。1995年に東証2部に上場し、2021年に東証1部に昇格した(2022年4月に東証プライム市場に移行)。

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