王子製紙(現・王子ホールディングス)<3861>による北越製紙のTOB(株式公開買い付け)が不成立となった。国内の紙需要が頭打ちとなった2006年、北越製紙の新潟工場に導入した最新鋭の設備を王子製紙が共同利用し、王子は老朽化した設備を廃棄して需給バランスを保つという交渉が決裂。王子は友好的な経営統合を提案するが、拒否されたことで敵対的TOBに踏み切った。これに対して三菱商事が北越の第三者割当増資を引き受け、製紙2位の日本製紙も北越株を取得。反「王子1強支配」の包囲網ができた結果、王子によるTOBは不成立となった。