トリプルアイズは、価値ラボ(宇都宮市)から医薬品卸クラウド販売管理システム「PRISM」事業を7日付で取得した。「PRISM」はジェネリック医薬品卸の販売管理に特化したブラウザ上で動作する基幹業務アプリケーションで、ジェネリック医薬品市場におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)領域の拡大を狙う。取得価額は非公表。
ビューティガレージは7日、美容経済新聞社(東京都港区)から美容業界専門メディアの女性モード社(東京都港区)の全株式を取得し、子会社化したと発表した。女性モード社が持つメディアとしてのブランド力などで、ビューティガレージが展開する物販事業、店舗設計、ソリューション事業など美容業界プラットフォームの存在感を高めるのが狙い。取得価額は非公表。取得日は2024年4月30日。
エイチームは、Webサイトの制作や管理・更新のツールであるヘッドレスCMS(コンテンツ管理システム)を開発・販売するmicroCMS(東京都千代田区。売上高2億900万円、営業利益△2800万円、純資産1400万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。今後拡大を目指す事業領域の一つにCMSを位置付けており、この分野で実績を持つmicroCMSを傘下に取り込むことで法人向け支援ビジネス参入につなげる狙い。microCMSは2017年設立で、CMSのなかでもフロントエンド機能を持たず、バックエンド専用とした開発効率の高いヘッドレス型を手がける。取得価額は15億1000万円。取得予定日は2024年6月3日。
佐鳥電機は電動工具や園芸器具に使われるトリガースイッチ事業を、産業用スイッチなど製造のオータックス(横浜市)に譲渡することを決めた。グループ全体の成長性と資本収益性に向上に向けた事業ポートフォリオ見直しの一環。トリガースイッチは指で引き金を引いて電源のオン・オフなどを行うタイプのスイッチ。当該事業(売上高27億9000万円)を会社分割して8月に設立する新会社「SHIBA」(横浜市)の全株式を譲渡する形とする。譲渡価額は1億円。譲渡予定日は2024年8月30日。
オリエンタルチエン工業は、各種歯車製造の寺田精工(奈良県橿原市。売上高1億9500万円、営業利益△1530万円、純資産2230万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。寺田精工はオリエンタルチエンが取り扱うローラーチェーン用スプロケット(チェーンを駆動させる歯車)の仕入れ・外注先で、長年取引関係にある。多様化する顧客ニーズへの即応体制の構築や、生産品質の向上などの相乗効果を見込む。寺田精工は1967年設立。取得価額は非公表。取得予定日は2024年7月2日。
住友ファーマはヘルスケア製品子会社のFrontAct(東京都中央区)を通じて、サイボーグ技術の開発に取り組むメルティンMMI(東京都中央区)から手指運動リハビリテーションシステム「MELTz」事業を取得することを決めた。「MELTz」は手指に運動アシスト装置を装着し、前腕部にセンサーを貼り付けておくと、筋電信号をAI(人工知能)解析してロボットの動きに変換する機器で、住友ファーマとメルティンMMIが共同開発。住友ファーマが2022年9月から販売してきたが、製造・販売機能を統合し、後継品の開発を一体化することで相乗効果の最大化を見込む。取得価額は非公表。取得予定日は2024年6月17日。
アルプス物流は9日、米投資ファンドのKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)傘下で物流大手のロジスティード(旧日立物流)によるTOB(株式公開買い付け)を受け入れると発表した。ロジスティードはアルプス物流の筆頭株主であるアルプスアルパインの保有分を除く約51%の株式を取得する。買付代金は約1051億円。TOB成立後、自己株取得などの手続きを経て、ロジスティードは最終的にアルプス物流株式の80%を保有する予定。ロジスティードは電子部品物流・調達物流に強みを持つアルプス物流を取り込み、物流サービスの高付加価値化や顧客基盤の拡大につなげる。
歯愛メディカルは、セブン&アイ・ホールディングス傘下で通販大手のニッセンホールディングス(京都市。売上高395億円、営業利益2億1100万円、純資産△2370万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。歯愛メディカルは歯科診療用品の通販大手で、取引先の歯科医院などでは女性医療従事者の比率が高い。衣料品、インテリア雑貨を主体に幅広い年齢層の女性顧客を持つニッセンの商品力を掛け合わせ、新たな事業展開につなげる。取得価額は41億9900万円。取得予定日は2024年7月1日。
日本ハウズイングは9日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。米金融大手、ゴールドマン・サックスの傘下企業がTOB(株式公開買い付け)を行う。買付代金は最大約769億円。主力のマンション管理事業をめぐっては建物の老朽化、居住者の高齢化、管理人の高齢化という「3つの老い」問題に直面するなど、経営環境が厳しさを増す中で、中長期の視点で構造改革を進めるには非公開化が必要と判断した。TOBは5月中旬にも始まる。
ボードルアは、ネットワークシステムの構築・運用を手がけるアクティアス(東京都港区。売上高17億1000万円、営業利益△3400万円、純資産4億8100万円)の株式を追加取得し、子会社化することを決めた。ネットワーク仮想化、クラウド、セキュリティーなどITインフラの先端領域の技術・ノウハウを共有し、グループ業績の拡大につなげる。アクティアスは2017年設立で、ネットワーク・サーバー分野に強みを持つ。
ジャパンフーズは10日、丸紅傘下の投資会社であるアイ・シグマ・キャピタル(東京都千代田区)によるTOB(株式公開買い付け)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。アイ・シグマは筆頭株主である伊藤忠商事の所有分を除く63%余りの株式をTOBで取得する。買付代金は約61億円。ジャパンフーズは飲料製造受託事業を中核とするが、国内飲料需要の伸び悩みや原材料費・燃料費の高騰、大手飲料メーカーによる内製化の動きといった外部環境の変化に柔軟に対応し、中長期な企業価値を高めるには非公開化が望ましいと判断した。
サンゲツは、オフィスや商業施設の空間デザイン・内装工事を手がけるシンガポールD’Perception Pte.Ltd.(売上高64億2000万円)の株式70%を取得し、子会社化することを決めた。インテリア商品の開発・取り扱いに強みを持つサンゲツグループとの連携を進め、東南アジア市場で総合的かつ多様なサービスの提供につなげるという。D’Perceptionは1985年設立で、シンガポールを中心に東南アジアで事業を展開している。取得価額は非公表。取得予定日は非公表。
エキサイトホールディングスは、ワークキャリア(千葉県富津市)が運営するオンライン職業訓練事業「ジョブトレ」を取得することを決めた。カウンセリングサービスの事業領域の拡大につなげる狙い。「ジョブトレ」はハローワーク(公共職業安定所)が認定するeラーニング型職業訓練事業で、現在24の都道府県でサービス展開している。ワークキャリアが対象事業を会社分割して設立する同名の新会社・ワークキャリア(東京都港区)の全株式を取得する形とする。取得価額は非公表。取得予定日は2024年7月1日。
セガサミーホールディングスは、宮崎市の大型リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」を運営する子会社のフェニックスリゾート(宮崎市。売上高115億円、営業利益6190万円、純資産37億5000万円)の全株式を、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに譲渡することを決めた。フェニックスリゾートは2012年にセガサミーの傘下に入り、再建を進めてきたが、2023年3月期から2年連続で黒字化を達成したのを機に切り離し、主力のゲーム事業に集中する。譲渡価額は非公表だが、2025年3月期決算に約85億円の特別利益を計上する。譲渡予定日は2024年5月31日。
テクノホライゾンは、ブイキューブから緊急対策・フィールワーク領域に特化したプロフェッショナル事業を取得することを決めた。主力事業の一つである「映像&IT事業」での相乗効果を見込む。取得するプロフェッショナル事業は災害などの緊急時に現場の状況を素早く把握し、必要な情報を書き込みしながら対策を伝える映像コミニケションサービスの開発・販売を内容とする。当該事業の直近売上高は6億2800万円。取得価額は約6億2000万円。取得予定日は2024年6月30日。