Jトラスト<8508>が同社連結子会社のロプロ(現・日本保証)を承継会社とし、武富士の消費者金融事業を会社分割(吸収分割)すると発表した。武富士は1966年に武井保雄氏が創業した富士商事が前身で、団地金融をきっかけとして高利の消費者金融で成長する。芸能人やダンサーが登場する華やかなテレビCMや、ル・マン24時間耐久レースのスポンサーなどで企業イメージを向上し、武井氏一代で消費者金融業界のトップ企業に育て上げた。しかし、金利の過払い請求訴訟の増加などで業績と資金繰りが悪化し、2010年9月に会社更生法の適用を申請して事実上の倒産。一時は韓国の消費者金融A&Pフィナンシャル社(ラッシュ・アンド・キャッシュ)が買収に名乗りを上げたが、資金調達の不調を受けて銀行業や保証事業、ファイナンス事業を展開するJトラストが買収することに。吸収分割の対価は252億1300万円だった。