紙・パルプ専門商社のKPPグループホールディングスは、産業用包装資材販売のABL Distribution Pty Ltd(クイーンズランド州)からパッケージング事業を取得し、急成長する同分野の事業基盤を強化する。ABL Distributionの顧客を取り込むことで、南東クイーンズランド市場での影響力を高めるほか、両社の製品・サービスを活かした新たな事業機会の創出を見込む。
岡三証券は成長戦略として、証券ビジネス機能の強化とともに、グループ内外での営業チャンネル拡大に取り組んでいる。山形証券(山形市)の子会社化でグループとして初めて山形県に進出し、証券ネットワークを拡充する。山形証券は東北地方で最も長い歴史を持つ地場証券会社。
新設・改装の病院への医療機器・設備の一括販売などを手がけるレオクランは、ファスキアホールディングス(名古屋市)を子会社化し、企業規模の拡大とポートフォリオ強化による経営の安定化を狙う。併せて東海地方を中心に、相互の顧客網を活用した販売チャネルの拡大などの相乗効果を見込む。
法人向けにインテリアコーディネートや家具販売を手がけるリビングハウスは、センプレデザイン(東京都目黒区)を完全子会社し、経営規模を拡大することで大手チェーンによる家具販売市場の寡占化に対抗する。
セグエグループ傘下でSIer(システムインテグレーター)のジェイズ・テクノロジー(東京都中央区)は、ネットファームズ(大阪市)からネットワーク・インテグレーション事業を取得。事業基盤の強化を図る。
BCCはヘルスケアビジネスを展開。事業拡大を見込み、介護分野でのDX(デジタルトランスフォーメーション)支援、ヘルスケア関連サービスを手がけるロボタスネット(京都市)を子会社化する。同社の直近業績は売上高725万円、営業利益△223万円、純資産△351万円(2025年4月期)。
セキは主力の印刷業のほか、デジタルマーケティング事業を展開。EC(電子商取引)に特化したマーケティング支援を手がけるピュアフラット(東京都港区)を子会社化することで、デジタルマーケティング事業で顧客ニーズの対応を強化する。
ファッションECサイト「BUYMA」を運営するエニグモは、人材関連事業を新たな収益の柱とすることを目指している。これまで20代の転職支援に強みを持つゲツラク(東京都渋谷区)を持ち分法適用関連会社(持ち株比率33.4%)としてきたが、残り66.6%の株式を追加取得する。
AI(人工知能)を活用したシステムの開発を手がけるヘッドウォータースは、LogTech(東京都渋谷区)を完全子会社化してエンジニアを確保する。併せて、両社の販売網を活用することで、顧客が導入しようとしているサービスに関連する他サービスを提案して、そちらの導入も促すクロスセルの推進を図る。
IoT(モノのインターネット)製品の設計やシステム運用を手がけるトラース・オン・プロダクトは、アクスト東日本(神奈川県海老名市)を完全子会社化することで、同社が有する飲食店や工場など延べ1500社の顧客ネットワークを取り込む。併せて、顧客が導入しようとしているサービスに関連する他サービスを提案して、そちらの導入も促すクロスセルの実施を見込む。
求人プラットフォームを運営するワンキャリアは、大学生活支援アプリシステム「CAMPUS REACH」の開発・運営を手がけるライトローズ(東京都新宿区)を完全子会社化することで、クライアント企業と学生ユーザー間におけるマッチングの最適化につなげる。
RPA(ロボットによる業務自動化)ソフトウエアの開発を手がけるオープングループは、医療機関向けに診療報酬請求事務などの人とAI(人工知能)を併用したリモート医事のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング=業務受託)を手がけるOASIS INNOVATION(東京都港区)を完全子会社化し、業務効率化やマーケティング支援などのサービスを強化する。
オンライン英会話のレアジョブは、東京インターナショナルスクールグループ(TISグループ、東京都目黒区)を子会社化することで、ブランド力の取り込みや子ども向け事業の強化を図る。同時に、安定的な収益を創出するスクールビジネスを連結化することで、自社の業績安定化も見込む。
上水道施設向けの浄水処理設備を手がける水道機工は、プラント解体工事のベステラ傘下の2社を子会社化し、老朽化に伴う更新・修繕のニーズが高まっている水道インフラの設備管理・設計人材を確保する。
航空券のオンライン予約サービスなどを手がけるエアトリは、ハイブリッドテクノロジーズ(東京都中央区)の株式27.33%を保有しているが、同社の筆頭株主で株式34.68%を保有するSoltec Investments Pte.Ltd.(シンガポール)から、自社の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意を得たため、同社を子会社化する。
高島屋傘下の総合広告会社エー・ティ・エー(東京都中央区)は、近年動画制作やWEB広告などのデジタル領域を強化している。ソアズロック(名古屋市)を子会社化することで、顧客への提案力を向上させ、成長が見込まれるCG(コンピューターグラフィックス)・映像市場での事業拡大を狙う。ソアズロックは高度な映像加工技術を持ち、テレビCMやプロモーションビデオ、3次元CGなどの制作を手がける。
マテリアルグループはPRコンサルティングやデジタルマーケティングを展開。SNSマーケティングのTLPC(東京都港区)から、動画投稿アプリ「TikTok」を活用した採用特化型のマーケティング事業などを取り込み、グループの事業拡大を目指す。今後成長が見込まれるTikTokプラットフォームでの知見と顧客基盤を獲得するのが狙い。TLPCがほぼすべての事業を移管して設立予定のトレプロ(東京都港区)を子会社化する形となる。
情報処理サービスと収納代行を事業の両輪とする電算システムホールディングスは、グループの経営戦略の見直しに伴い、マイクロリサーチ(東京都品川区)の全株式を譲渡した。譲渡先は非公表。マイクロリサーチはネットワーク機器などのハードウエアやソフトウエアの企画・開発、製造・販売を手がけている。
ファイバーゲートはWi-Fiサービスの提供を主力とするほか、再生可能エネルギー事業を展開。システム開発のエコモットの子会社で、太陽光発電設備の設計・調達・建設を一括で請け負うパワーでんきイノベーション(群馬県高崎市)をグループに取り込み、太陽光発電事業の効率化と競争力強化につなげる。パワーでんきイノベーションは売上高6億5900万円、営業利益△1200万円、純資産1億2100万円(2024年8月期)。
ITソリューションサービスのアイティフォーは、ソフトウエア開発のアイセル(東京都台東区)の株式を追加取得し、子会社としてグループに迎える。両社の強みを生かした協業による相乗効果の創出が狙い。アイセルは現在アイティフォーの持ち分法適用関連会社で、売上高17億2000万円、営業利益1億4500万円、純資産6億4300万円(2024年12月期)。