J.フロントリテイリングは傘下の大丸松坂屋百貨店(東京都江東区)を通じて、持ち分法適用関連会社で「大丸心斎橋店南館」の建物を保有する心斎橋共同センタービルディング(SCB、大阪市。売上高5億4700万円、営業利益1億7500万円、純資産25億7000万円)を完全子会社化することを決めた。折半出資する三信(東京都中央区)から42.6%の株式を2段階に分けて買い取る一方、残る7.4%の株式についてはSCBが自己株取得する。これに伴い、大丸松坂屋の持ち株比率は100%となる。株式の取得価額は83億9200万円。
ピアラは、コールセンター事業を手がける子会社のPIALab.(徳島市。売上高2億1900万円、営業利益△2700万円、純資産△8000万円)の全株式を、不動産業のGREENINE(東京都港区)に譲渡することを決めた。収益改善が進まず、かねてサービスの縮小や事業撤退を検討していた。譲渡価額は2500万円。譲渡予定日は2024年8月26日。
チャーム・ケア・コーポレーションは、ケア21から有料老人ホーム事業の一部を取得することを決めた。対象となるのはケア21が首都圏、近畿圏で運営する介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームのうち、開設から年数が浅く、低入居率(稼働率)の複数施設。当該施設の直近業績は売上高1億700万円、営業損失2億8500万円。取得価額は非公表。取得予定は2024年9月~12月。
横浜ゴムは22日、米国タイヤメーカー大手のザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(オハイオ州アクロン)から鉱山・建設機械用タイヤ事業を取得すると発表した。取得価額は約1424億円(9億500万ドル)。生産財タイヤ事業の成長戦略の一環で、これまで手薄だった鉱山・建設機械用タイヤのグローバル展開を加速する。横浜ゴムは同じ生産財タイヤ事業のうち、農業機械用で世界トップに立つ。各国競争法に基づく承認を前提に早期の取得完了を目指す。
イオン九州は23日、酒類・清涼飲料水の小売販売を手がける花田酒店(福岡県宗像市。売上高3万9000円、営業利益△28万2000円、純資産21万7000円=直前事業年度が無いため2024年12月期中間期)を吸収合併すると発表した。酒類販売免許の承継が狙い。取得価額は500万円。合併予定日は2024年10月1日。
投資会社のアドバンテッジパートナーズ(東京都港区)は23日、特別目的会社(SPC)のAP78(東京都港区)を通じて古河電池にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。古河電池の株式57.30%を所有する親会社の古河電気工業は応募せず、同社が所有する全株式をTOB成立後に古河電池が自己株取得する。自己株取得を含めた取得総額は約382億円。TOB成立後に古河電池の東証プライム市場での上場は廃止となる見通し。古河電池は同日、TOBに賛同の意見を表明するとともに、株主に応募を推奨する決議をした。
テクマトリックスは傘下企業を通じて、医用画像に特化したイメージングCRO(医薬品開発業務受託機関)業務を手がけるレギュラス(東京都港区)の全株式を取得し、子会社化した。放射線、内視鏡などの医用画像を用いた臨床研究、治験事業の推進が狙い。レギュラスは2019年設立。取得価額は非公表。取得日は2024年6月21日。
メディカル一光グループは、医薬品卸売りの若松薬品(高松市。売上高16億4000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。公定価格を基本とする医療用医薬品は価格転嫁に限界があることから、事業規模の拡大による効率化を推し進めており、その一環。若松薬品は1994年に設立以来、沢井製薬(大阪市)の販売代理店として香川県、徳島県を営業エリアとする。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月1日。
メディカル一光グループは、医薬品卸売りの佐藤薬品販売(埼玉県川口市。売上高18億4000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。公定価格を基本とする医療用医薬品は価格転嫁に限界があることから、事業規模の拡大による効率化を推し進めており、その一環。佐藤薬品販売は1981年設立で、沢井製薬(大阪市)の販売代理店として埼玉県、千葉県を営業地盤とする。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月1日。
サンフロンティア不動産は傘下企業を通じて、沖縄県恩納村でリゾートホテル「オリエンタルヒルズ沖縄」を運営するオリエンタルリゾートアソシエイツ(沖縄県恩納村)の全株式を取得し、7月23日付で子会社化した。サンフロンティア不動産は現在、全国で26軒3190室のホテルを運営し、10年後に1万室とする目標を掲げており、その一環。取得価額は非公表。
三共生興は傘下企業を通じて、アパレルブランド「Product Twelve」を展開するTwelve(東京都目黒区)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。新たな市場開拓と海外を含む販路の拡大を見込む。「Product Twelve」はデザイナーの川瀬正輝氏(Twelve社長)によるブランドで、タイムレス(時代を超えた)をコンセプトに既存のベーシックを更新する服作りを特徴とし、国内大手セレクトショップだけでなく、海外販路を持つ。取得価額は非公表。取得予定日は2024年7月31日。
ソラコムは、フレクトが車両動態管理クラウドサービス「Cariot」事業を会社分割して設立した新会社キャリオット(東京都港区)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。トラック運転手の不足で物流・運送が滞る「2024年問題」やアナログ作業が多く存在する現場の業務効率化などへの貢献を通じて、成長促進につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月1日。
GFAは、運送事業子会社のフィフティーワン(東京都江東区。売上高11億7000万円、営業利益△486万円、純資産△7840万円)の株式55%を、不動産コンサルティングなどのアークサービス(東京都港区)に譲渡することを決めた。グループ経営基盤の強化と黒字体質への転換を進める一環。GFAは2022年10月、株式交付の手続きでフィフティーワンの株式80%を取得し、子会社化していた。譲渡価額は1000万円。譲渡予定日は2024年7月31日。残る25%の株式は継続保有し、フィフティーワンの経営に関与する。
エイチ・アイ・エスは、スイスにある旅行子会社H.I.S. Travel Switzerland AG(チューリッヒ州。売上高253万円、営業利益181万円、純資産△1億700万円)の全株式を、現地投資会社Antpenny AG(チューリッヒ州)に譲渡することを決めた。スイスでは別に子会社としてMiki Travel Agency S.A.(ジュネーブ州)を持っており、今後はスイスでの旅行事業をMiki Travel Agencyに集約する。譲渡価額は約90万円。譲渡予定日は2024年7月31日。
セガサミーホールディングスは傘下企業を通じて、オンラインカジノ(iGaming)用コンテンツを提供するオランダStakelogic B.V.(アイントホーフェン市。売上高48億1000万円、営業利益△24億6000万円、純資産17億7000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。本格参入を進めている北米オンラインカジノ市場での競争力向上につなげる狙い。取得価額は企業価値約216億円をもとに算定する。取得完了は2025年4~6月を見込む。