東京応化工業は、台湾子会社「台湾東應化股份有限公司」(TTW、新竹市)の生産拠点の一つで半導体用などのシンナー、現像液を製造する苗栗工場(苗栗市)を、合弁相手の長春石油化学股份有限公司(CCPC、台北市)に譲渡することを決めた。サプライチェーン(供給網)最適化の一環で、台湾でのシンナー、現像液の製造は経営上のパートナーであるCCPCに委ね、TTWは品質管理や販売、顧客サポート、市場開拓を担う体制とする。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年3月1日。
電通グループは傘下企業を通じて、スペインのCRM(顧客管理)コンサルティング企業Omega Customer Relationship Management Consulting, S.L.(マドリード)の全株式を取得し、子会社化した。米国Salesforce製顧客管理ソフトウエア関連のサービス強化が狙い。Omegaは2002年設立で、スペイン最大のSalesforceパートナー企業として約550人の専門スタッフを抱え、スペイン国内10カ所とフランスのパリに事務所を展開する。取得価額、取得日は非公表。
LIFULLはタイ子会社を通じて、タイの不動産仲介会社FazWaz Thailand Co. Ltd.(バンコク。売上高3億4600万円、営業利益2140万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。東南アジアではタイ子会社を中心に2013年から不動産ポータルサイトの運営と不動産仲介に乗り出しており、域内での事業成長を加速する狙い。FazWaz Thailandは2018年設立で、親会社はシンガポールにある。取得価額は非公表。取得予定は2023年2月下旬。
SIGグループは、システム開発のアクト・インフォメーション・サービス(東京都港区。売上高10億3000万円、営業利益6300万円、純資産1億3300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が膨らむ中、顧客の多様化、人員のやり繰りやノウハウの共有などを進め、グループの業容拡大につなげる。アクトは1983年に設立。取得価額は5億7300万円。取得予定日は2023年3月31日。
メタップスは13日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。山﨑祐一郎社長が設立した買収目的会社のOdessa12(東京都世田谷区)がTOB(株式公開買い付け)を行い、全株式の取得を目指す。中核事業と位置付けるフィンテック領域を巡っては金融・非金融の垣根を超えた競争が激化する中、新規事業開発を含めて再成長に向けた各種施策を実行するためには、短期的な業績変動にとらわれない経営体制として非公開化が必要と判断した。買付代金は最大約149億5500万円。メタップスはTOBに賛同している。
デジタルプラスは、アーネラ(東京都渋谷区)が運営する電話占い事業「マヒナ」を、アーネラと共同出資で2月下旬に設立する子会社を通じて取得することを決めた。新会社はデジタルand(東京都渋谷区。資本金300万円)で、出資比率はデジタルプラス51%、アーネラ49%。リピーターの多い人気の電話占い事業に対し、デジタルプラスが持つ広告運用などのデジタルマーケティングのノウハウを注入することで、相乗効果の創出を見込む。取得価額は1億3500万円。取得予定日は2023年3月1日。
ガイアックスは、ピクスタ傘下でスマホ写真素材の販売サイト「Snapmart」を運営するスナップマート(東京都渋谷区。売上高1億1800万円、営業利益△2100万円、純資産△4800万円)の全株式を取得し、14日付で子会社化した。スナップマートが持つクリエーターエコノミー領域における強みを獲得し、ソーシャルメディアマーケティング支援事業の成長促進につなげる。スナップマートは2016年に設立。取得価額は6000万円(ピクスタによるスナップマートへの貸付債権5000万円を含む)。
プロジェクトカンパニーは、産業医紹介サービスを中心に法人向けに健康・メンタルヘルス事業を手がけるDr.健康経営(東京都渋谷区。売上高1億4300万円、営業利益1600万円、純資産2100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。人事労務領域の支援メニューの拡充が狙い。Dr.健康経営は2019年に設立。取得価額は5億200万円。取得予定日は2023年4月3日。
コマースOneホールディングスは、Web接客サービス「OK SKY」を開発・運営する空色(東京都品川区。売上高2億6300万円、営業利益△1億1300万円、純資産1億3400万円)の株式68.35%を第三者割当増資引き受けなどで取得し、子会社化することを決めた。AI(人工知能)によるWeb接客サービスの運営で培った自然言語処理技術を生かし、EC(電子商取引)事業者に対するマーケティングコミュニケーション支援の加速につなげる。空色は2013年に設立。取得価額は2072万7000円。取得完了は2023年3月3日を予定する。
エクサウィザーズは、介護記録アプリ「CareWiz ハナスト」に関する事業を、介護記録・請求ソフトウエア開発のケアコネクトジャパン(静岡市)に譲渡することを決めた。両社は2022年5月に業務提携し、協業を進めてきたが、関係をさらに深化させることで合意。その一環として、エクサウィザーズは同事業をケアコネクトに委ね、今後、新たな介護サービス領域の開拓に力を注ぐ。譲渡価額は4億円。譲渡予定日は2023年2月28日。
ダイキアクシスは、太陽光発電設備の施工を手がけるメデア(さいたま市。売上高14億1000万円、営業利益700万円、純資産4億5800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。太陽光・風力・バイオディーゼル燃料など各種再生可能エネルギーを提案可能な体制構築の一環。メデアは1975年設立で、太陽光発電設備について施工のほか、自社保有設備による売電事業も手がける。取得価額は非公表。取得予定日は2023年2月28日。
ミンカブ・ジ・インフォノイドは、ネットメディアサービス子会社のライブドア(東京都千代田区)を通じて、スマートフォンアプリ開発のGINKAN(東京都千代田区)が運営するWeb3グルメアプリ事業「シンクロライフ」を取得することを決めた。グルメ分野でのサービス拡充につなげる狙い。「シンクロライフ」は飲食店のレビュー投稿などで仮想通貨を稼ぐことができる「Eat to earn(食べるために稼ぐ)」型プラットフォーム。事業取得の方法、取得価額は今後詰める。取得予定は2023年3月末まで。
ミンカブ・ジ・インフォノイドは、コーエーテクモホールディングス傘下でサッカー情報専門メディア「超WORLDサッカー!」を運営するCWS Brains(横浜市。純資産2億9800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。昨年12月にLINE(東京都新宿区)から買収したライブドア(東京都千代田区)のスポーツ分野におけるネットメディアサービスの拡充が目的。「超WORLDサッカー!」は月間ユニークユーザー数が約1000万人に上るという。取得価額は非公表。取得予定は2023年3月末まで。
ダイキアクシスは、空調設備工事のアドアシステム(広島市。売上高17億5000万円、営業利益9900万円、純資産2億1600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。山陽エリアにおける空調設備工事の商圏拡大の一環。アドアシステムは2001年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2023年2月28日。
伊豆シャボテンリゾートは、グランピング施設やプチホテルを運営する伊豆ドリームビレッジ(静岡県伊東市。売上高3億8700万円、営業利益6920万円、純資産1億1900万円)を株式交換により完全子会社化することを決めた。伊豆シャボテンリゾートは伊東市内で、「伊豆シャボテン動物公園」「伊豆ぐらんぱる公園」などのレジャー施設を運営するが、隣接地の宿泊施設を手に入れることで、自社施設を滞在型リゾートとして発展できると判断した。株式交換予定日は2023年4月5日。
テンダは、CRI・ミドルウェア傘下でゲーム用ソフトウエア開発を手がけるアールフォース・エンターテインメント(東京都渋谷区。売上高6億100万円、営業利益△1億1100万円、純資産6080万円)の全株式を取得することを決めた。ゲームコンテンツの受託開発体制を強化する狙い。アールフォースは1999年設立で、家庭用ゲーム機、スマートフォンゲーム向けの開発・運用で実績を積み、特にBGM(バックグラウンドミュージック)、3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)アニメーションに強みを持つという。取得価額は非公表。取得予定日は2023年2月28日。
東陽テクニカは、JSR傘下で医療ソフトウエア開発のレキシー(東京都豊島区)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。東陽テクニカは人工関節置換術など整形外科領域で術前計画を2次元(2D)でシミュレーションするソフトを輸入販売しているが、3次元(3D)シミュレーションソフトの開発で実績を持つレキシーを傘下に取り込み、顧客ニーズに幅広く応じられる体制を整える。レキシーは1988年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2023年3月31日。
FHTホールディングスは、携帯電話や新品家電、パソコンなどの買い取り・販売ショップ「買取一丁目 なんば店」を運営するDLM(大阪市。売上高89億6000万円、営業利益1億4200万円、純資産4080万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。2021年に参入したリユース事業を推進するため、同事業のノウハウを持つ専門人材の獲得などが狙い。DLMの設立は2022年1月。取得価額は1億250万円。取得予定日は2023年2月27日。
USEN‐NEXT HOLDINGSは17日、動画配信サービス子会社のU‐NEXT(東京都品川区)を通じて、「Paravi」の名称で同様の動画配信サービスを展開するプレミアム・プラットフォーム・ジャパン(PPJ、東京都港区。売上高85億3000万円、営業利益△7億3800万円、純資産60億6000万円)を3月31日付で合併すると発表した。有料会員数は370万人を超え、動画配信サービスで国内最大になるという。外資を含む新規事業者の参入やコンテンツ調達価格の高騰、物価高を背景とした消費者の支出見直し・選別などで競争環境が厳しさを増す中、事業基盤の強化につなげる。
ワイエイシイホールディングスは、フレキシブルプリント基板(FPC)・半導体関連向け検査装置を製造するJEインターナショナル(岐阜市。売上高11億9000万円、営業利益1億9400万円、純資産3億6200万円)、韓国GDテック(売上高5億7300万円、営業利益△3300万円、純資産4億5100万円)の両社の全株式を取得し、子会社化することを決めた。検査装置領域を取り込み、新たな製品と市場開拓につなげる。GDテックはJEインターナショナルの実質的子会社という。取得価額は非公表。取得予定日は2023年4月3日。